現役第三種電気主任技術者が電験三種制度についてまとめてみた

第三種電気主任技術者(電験三種)

電験三種を取得して5年以上経ちました。実際に第三種電気主任技術者になってみて、施設の電気主任技術者に選任されてみてわかるようになったこと、見えてくるようになったことが多くなったので、ここらでまとめてみます。電験三種試験の攻略方法なども書いていますので、ぜひご覧下さい。

  1. 第三種電気主任技術者(電験三種)とは
  2. 第三種電気主任技術者の根拠法律
  3. 電気主任技術者の資格と範囲
  4. 電気主任技術者の選任が必要な施設
  5. 電気主任技術者の選任が免除されている施設
    1. 最大電力が100KW未満の事業所他
    2. 最大電力が500KW未満の事業所他
    3. その他の電気工作物
  6. 電気主任技術者の業務
    1. ①日常点検
    2. ②月次点検
    3. ③年次点検
    4. ④保安規定の制定
    5. ⑤電気保安教育の実施
    6. ⑥電気トラブルの対応
    7. ⑦電気工事の施工管理
  7. 第三種電気主任技術者試験制度
    1. 科目合格(留保)制度
    2. 試験科目
      1. 理論
      2. 電力
      3. 機械
      4. 法規
    3. 合格率
    4. 第三種電気主任技術者の難易度
      1. 偏差値上での評価
      2. 勉強内容の難しさ
    5. 勉強のコツ
    6. 勉強順序
    7. 第三種電気主任技術者の資格手当の相場
  8. 第三種電気主任技術者を取得して良かったこと
    1. ①資格手当が増えた
    2. ②電気主任技術者の業務経験を積むことができ、専門性を向上させることができた
    3. ③ペーパーテストに対する自信が付いた
    4. ④将来の失職の可能性に備えて自信がついた
  9. 第三種電気主任技術者の業務で大変なこと
    1. ①神経が張りつめがちになった
    2. ②トラブル対応に焦る
    3. ③感電死のリスクを身近に感じる
    4. ④夜間の停電点検の準備が綿密で大がかり
  10. 求められる人物像
  11. 第三種電気主任技術者の年収
  12. 第三種電気主任技術者の市場価値
    1. ビルメン会社からのオファー
    2. 施工管理会社からのオファー
    3. 工場、プラントからのオファー
  13. 第三種電気主任技術者の将来性
  14. まとめ

第三種電気主任技術者(電験三種)とは

電験三種(第三種電気主任技術者)とは、「電気情報に定められた事業用電気工作物の工事、維持、及び運営に関する保安の監督をさせる為、事業用電気工作物の設置者が、置かなければならない電気保安の責任者である。」国家試験が、「第三種電気主任技術者試験」であることから、「電験三種」と呼称されることが多い。

<電気工作物の種類>

第三種電気主任技術者の根拠法律

第三種電気主任技術者制度は1995年に大幅改正された電気事業法によって規定されています。

電気主任技術者の資格と範囲

第一種電気主任技術者:全ての電気工作物
第二種電気主任技術者:170,000V未満の電気工作物
第三種電気主任技術者:50,000V未満の電気工作物(出力5,000kwh以上の発電所を除く)

電気主任技術者の選任が必要な施設

電気主任技術者の選任は、原則として一般家庭以外で電気を費消する施設、つまり全ての事業用電気工作物で必要です。事業用工作物には発電所、変電所、大型ビル、ホテル、商業施設、病院、興行場、ホール等大型の施設です。電気保安の質を確保する為、1つの事業所に1人の電気主任技術者を選任することが定められています。

ビルには大勢のオフィスワーカーが勤務し、ホテルや商業施設、病院、興行場、ホール等には不特定多数の施設利用者が滞在し、工場の中には危険物が置かれている工場もあります。電気事故があるときに大惨事になりやすい施設に電気主任技術者の選任が義務付けられていると考えられます。

電気主任技術者の選任が免除されている施設

下記の施設は電気工事士等電気主任技術者以外の者を当該事業所に常駐していることを条件として主任技術者として選任することができます。これを『許可選任』といいます。

最大電力が100KW未満の事業所他

(イ)第二種電気工事士
(ロ)短期大学若しくは工業高等専門学校等の電気工学科以外の工学に関する学科において、一般電気工学(実験を含む。)に関する科目を修めて卒業した者

最大電力が500KW未満の事業所他

(イ)高等学校等において、電気関係の認定科目を修めて卒業した者
(ロ)第一種電気工事士
(ハ)第一種電気工事士試験に合格した者
(ニ)旧電気工事技術者検定規則による高圧電気工事技術者の検定に合格した者

その他の電気工作物

電気主任技術者の選任が免除されている電気工作物にはその他の細かい規定があります。実務の際には経済産業省のHPを参照ください。

電気主任技術者の業務

①日常点検

建築物の点検は毎日行うことが基本です。電気室の室温、湿度は適正か。変圧器から異音がしていないか、変圧器の温度が上がっていないか、電圧が計測されるか、力率はいつもの数値が出ているか等を計測します。

日常点検なので、スーっと見れるところを見て、細かいチェックは月次点検や年次点検のときにします。

ただ、日常点検は電気主任技術者ではなく、それ以外の設備員(ビルメン)が行うことがほとんどです。電気主任技術者が自ら日常点検を行う場合は、管理している建築物が1人で見れるくらい小規模か、その電気主任技術者が「電気設備は自分が全部見る」というこだわりを持っている場合でしょう。

②月次点検

外観点検に加え電圧、電流の異常値、過負荷、漏電、熱異常の有無等を確認します。位置付け的には日常点検と、年次点検の中間ですが、年次点検と大きく異なるのは“回路を停電させて、精密検査までしているか否か”というところですね。

③年次点検

年次点検は例外を除き基本的には停電状態で点検を行う点に特徴があります。主な点検項目と作業は下記のとおりです。
① 低圧電路及び高圧電路の絶縁状態が技術基準を満たしていることを確認
② 接地抵抗が技術基準を満たしていることを確認
③ 保護継電器の動作特性及び連動動作試験の結果が正常であることを確認
④ 非常用予備発電装置の起動・停止・発電電圧・発電電圧周波数が正常であることを確認
⑤ 蓄電池設備が劣化していないことを確認
⑥高圧受電設備の周囲の清掃、異物撤去を行う

④保安規定の制定

電気主任技術者が選任されるような高圧受電設備では、その物件内の電気の管理方法をルール化した保安規定を制定する必要があります。その保安規定の制定及び改定も電気主任技術者の業務の1つです。

⑤電気保安教育の実施

多くの電気保安規定には、その物件内で働く設備員に向けて保安規定を周知し、電気設備の維持管理のレベルを向上させる為に電気保安教育を実施することが定められています。

⑥電気トラブルの対応

どんなに点検を細かくして、不具合の兆候に丁寧に対応していたとしても、電気設備のトラブルは突然やってきます。停電の際にケガ人や感電者を出すこと無く、いち早く復電させる為の指示を行うのは電気主任技術者の腕の見せ所です。

⑦電気工事の施工管理

年々電気設備は時間の経過とともに劣化していきますので、点検の際に絶縁抵抗の劣化等不具合が発見されます。

不具合箇所を指摘し、設備の取替工事を提案し、受注後自ら施工したり協力会社の施工を管理したりするのも電気主任技術者の仕事です。

第三種電気主任技術者試験制度

使える資格、食える資格として名高い第三種電気主任技術者(電験三種)資格です。

試験実施団体 一般財団法人電気技術者試験センター
民間資格or国家資格 国家資格
受験資格 無し
受験料 郵送:5,200円、インターネット:4,850円(非課税,平成27年度実績)
開催頻度 年1回
申込時期 5月下旬~6月上旬の間で申し込み
試験時期 9月上旬
試験日程 1日(4コマ)
1限目9:00~10:30
2限目11:10~12:40
3限目14:00~15:30
4限目16:10~17:15
試験形式 択一式(マークシート)
合格基準 いずれの課目も60%
試験会場 札幌市、岩手県、宮城県、山形県、福島県、新潟県、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、石川県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、島根県、広島県、山口県、香川県、愛媛県、福岡県、長崎県、熊本県、大分県、鹿児島県、沖縄県(平成29年度実績)

科目合格(留保)制度

科目別の得点が合格基準(各科目60%)に達した科目は「科目合格」となり、4科目合格すれば第三種電気主任技術者試験合格となる。

科目合格は、その試験が行われた年の初めから3年以内に受験する場合、その課目の試験が免除になり、合格した年の初めから3年を過ぎるとその科目の合格は無効となる。

試験科目

理論

[電気理論、電子理論、電気計測、電子計測]
中学校の理科で習ったような電気理論をもっと深く勉強します。

電流と磁界の関係とか、静電エネルギーとか抵抗と温度の関係とかですね。フレミング左手の法則に加えて、フレミング右手の法則まで出た時は、「さすが中学・高校の勉強とは違うな~」と感心しました。

電力

[発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線含む)の設計及び運用並びに電気材料]
水力発電所が生み出すエネルギー、汽力発電所が生み出すエネルギー、原子炉の構造、ガスタービン設備、電線の種類、異常電圧と雷害等を勉強します。

電験三種4科目の中で最も興味が持てて身近に感じるテーマが多かったです。電線に雪が積もったときのたるみと強度とか、原子炉の構造とか、興味を持てるテーマの勉強は苦になりませんでした。

機械

[電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理]
機械というだけあって、回転機械の勉強が結構な割合を占めます。

また、自動制御、論理回路と照明、光源、そして直線運動と回転運動等といった全く異なる分野を数多く勉強して合格点を越えなければならないので、個人的には一番難しい科目だと思っています

法規

[電気法規(保安に関するものに限る)及び電気施設管理]
電気に関する法律や規則を全般的に勉強します。この辺りは計算問題ではない文章問題が多く、10年くらい前までは勉強しただけ得点力がついて攻略しやすい科目だったのですが、最近では計算問題が増えてきて、しかも典型パターンではない問題も出ているらしいので、攻略しやすい科目ではなくなったようです。

しかし、なかなか専門用語から実物をイメージしにくい理論や機械に比べると法規は法律や決まりの羅列ですから理解しやすいのが特徴です。

合格率

2012年度 理論 18.4%
電力 24.8%
機械 10.0%
法規 9.8%
2013年度 理論 14.3%
電力 12.4%
機械 17.1%
法規 19.4%
2014年度 理論 17.4%
電力 21.2%
機械 16.3%
法規 17.5%
2015年度 理論 18.1%
電力 19.5%
機械 10.7%
法規 20.0%
2016年度 理論 18.5%
電力 12.4%
機械 24.3%
法規 14.2%

第三種電気主任技術者の難易度

偏差値上での評価

ネットで拾った設備・工業系の資格偏差値ランキングでは、
第三種電気主任技術者:58、エネルギー管理士:59となっていました。両方受験して両方合格して難易度をわかっている自分としてはそんなところかなと感じます。

第一種電気工事士やビルメン4点セットと呼ばれる第二種電気工事士、第三種冷凍機械責任者、危険物取扱者乙種4類、二級ボイラー技士レベルの資格であれば高校を出ている人であれば、頑張れば独学で勉強できると思うのですが、第三種電気主任技術者とエネルギー管理士は誰もが独学で取れるとは思いません。

ちょっと勉強して自分には独学はハードルが高いと思ったら専門学校の教材でDVDや動画配信等の方法で授業を視聴する等した方が合格可能性が上がりますし、短期合格することができると思います。

勉強内容の難しさ

こちらの記事を参照ください
本当に難しい?電験三種難易度についての実際のところ
第三種電気主任技術者(電験3種)試験低合格率の裏側

勉強のコツ

第三種電気主任技術者の勉強で大変なことは合格までに大量の数式を記憶して、試験期間中はずっと記憶を保持しなければならないことです。数式の暗記とその記憶の保持無くして、問題演習や過去問攻略に至ることはできません。

でも、大量の数式の記憶って工夫しないと結構大変です。私がおススメしたいのは中高生の時に英単語とその意味を単語カードの表と裏に書いて暗記していた人がいたように、数式の暗記もカード化してしまう方法です。

最初にカード化するときはちょっと手間ですが、そんな大した労力ではありませんし、一度作ってしまえば電車の中でも、バスの中でも、喫茶店でも、会社の始業時間前でも細切れ時間に記憶のメンテナンスをすることができるのでとにかくおすすめです。

どんな試験とも抜群に相性が良い勉強法~カード式勉強法~

勉強順序

仕事を持っていて電験三種試験を4科目1発合格するというのは相当ハードルが高いと思います。望みを高く持つのはいいことですが、あまり簡単に見てかかると
初年度→4科目全て不合格
二年目→3科目受験1科目合格
三年目→残り3科目受験、1科目合格
四年目→残り2科目受験、2科目合格(電験三種取得)
の様な4年かかるコースになりかねません。

4年ですめばいいものの、はからずもさらに思うようにいかず、
初年度→4科目全て不合格
二年目→3科目受験1科目合格
三年目→残り3科目受験、1科目合格
四年目→残り2科目受験、1科目合格(ここで、1年目合格科目の合格留保が切れる・・・)
なんてことになったら目も当てられません。

私のオススメとしては
1年目:理論、電力、法規を受験
2年目:機械と1年目に不合格となった科目
の2年コースです。
多分1年目はきれいに3科目取れることはないので、2年目で落ちた科目と機械を受験し、途中でさらにイレギュラーで取りこぼすことがあれば、3年目でコンプリートを目指す作戦です。

第三種電気主任技術者の資格手当の相場

月額手当としては5,000円~12,000円程度の相場です。10,000円を超えるところはそうないとは思いますが。
支給形態としては
・第三種電気に主任技術者の資格を取得すれば、5,000円。主任技術者としていずれかの物件で選任されればプラス5,000円。
又は
・資格を取得していれば10,000円、選任されているか否かは問わない。
という支給形態が考えられます。

第三種電気主任技術者を取得して良かったこと

①資格手当が増えた

私の場合は、月に10,000円資格手当がつきました。毎日の晩酌で飲むお酒のランクが1ランク上がりましたし、子供にトミカのミニカーを買ってあげるのにあまり躊躇しなくなりましたw

②電気主任技術者の業務経験を積むことができ、専門性を向上させることができた

一番嬉しいのはこれかもしれません。より深く電気について知ることができ、よりプロとして必要な知識の習得と経験を積むことができていると実感しています。この5年間で4物件の年次停電点検を経験することができ、各物件で共通の方法、独自の方法があることがわかってきました。

③ペーパーテストに対する自信が付いた

高専を出ている叔父から「電験三種は難しいぞ。取ったら大したもんだ」と言われていたので、相当難しい試験だと覚悟して受験し、前評判通り相当難しい試験でした。

でも、そんな難しい試験を突破することができた自分の勉強法は間違ってなかったと自信をつけることができました。

④将来の失職の可能性に備えて自信がついた

今はサラリーマンでビルメン会社に勤めていますが、会社の待遇が大きく悪くなる可能性がありますし、もしかしたら人間関係とかで辞めざるを得ない可能性もあります。

そんなときでも電験三種を持っていれば、何とかどこかで雇ってもらって食っていけるという自信になりました。

第三種電気主任技術者の業務で大変なこと

①神経が張りつめがちになった

電気主任技術者は選任されている物件の電気の責任者ですから、電気トラブルの最終的責任は自分にあります。「この大きなショッピングモールの電気が半日止まったらどうしよう」とか考えていると、中央監視盤の警報にかなり敏感になりました。

先輩電気主任技術者から言われていたのは「商業施設が止まるのは自社工場が止まるのとはわけが違うんだから、ごめんでは通らないよ。」ということでした。その言葉を聞いてからは、夜お酒を飲んで深く酔えなくなりました。いつどんな電話が来るかわからないからです。

②トラブル対応に焦る

電気の供給が止まったときは「一秒でも早く復旧させなければ」と焦ります。しかし、高圧受電設備の停電対応は早まって対応の順番を誤ると感電死者を出してしまうので、一秒でも早く復旧させたい気持ちと、原因を必ず特定して復旧手順を絶対間違ってはならないという気持ちで、かなりの強めの葛藤が心の中で生まれます。

③感電死のリスクを身近に感じる

電気主任技術者が選任されるビルというのは、高圧受電設備が設置されているところですので、高圧部分に触れるとまず間違いなく感電死します。月次点検でキュービクルを開けて点検しているときに、「今足が滑ったり、発作とかで間違ってこの変圧器に触ってしまったら死ぬよなぁ」と思うようになり、その時は死を身近に感じるようになりました。

④夜間の停電点検の準備が綿密で大がかり

年次停電点検は1年に1度、ほとんどの物件で夜間に行われます。オフィスビル、病院、ホテル、商業施設とどの種類の物件でも夜通し停電となることの周知と代替電源の確保は綿密に計画して行わなければ大損害となってしまうものです。

200店舗を超える商業テナントのバックヤードの電気備品を一つ一つ夜間の代替電源が必要か確認して回ったときはこんなに大変なものなのかと思いました。

求められる人物像

ミスが許されない仕事なので、仕事が正確で緻密な人が向いていると思います。そういう意味では、電験三種の試験を突破できたこと自体が、ある程度正確で緻密な作業をできることの証明になっていますので、よくできているなと思います。

第三種電気主任技術者の年収

第三種電気主任技術者であるというだけでは所属している組織で急に年収が上がることはありません。資格手当による月給の上昇は免状取得後すぐに反映されると思いますが、年収が大きく上がるのは所属している組織内での昇給に依ります。第三種電気主任技術者を取得することで、組織内での評価が上がり昇給が早くなるのであれば取得の効果は少し時間をかけて現れることになります。

年収の範囲は、所属している組織の給与水準や年齢階層によって大きく隔たりがあります。 例えば、新卒者が2年の実務経験を得て第三種電気主任技術者免状を取得した場合、年収はおそらく300万円~450万円程度になると思いますが、40代が取得した場合、500万円~800万円程度の年収が想定されます。(※所属する組織によって異なります。) ですので、第三種電気主任技術者であれば年収はこれくらいだとは一様に言えなそうです。

第三種電気主任技術者の市場価値

転職サイトに登録したところ、第三種電気主任技術者であるという点に評価を受けてオファーのメールをもらったことがあります。そのときの内容をご紹介します。ちなみに当時3ヶ月間ほど登録し、私登録したスペックは
・大卒
・建築設備関連工事の施工管理、ビル管理、電気主任技術者の経験5年
・30代後半
でした。

ビルメン会社からのオファー

年収300万円~550万円:大規模施設の電気主任技術者をお任せしたい

施工管理会社からのオファー

年収:450万円~600万円:老朽化した高圧受電設備の更新工事を提案し、受注した工事の施工管理をお願いしたい

工場、プラントからのオファー

年収400万円~600万円:自社工場の電気主任技術者が近く定年退職を迎えるので後任として採用したい

電気主任技術者に限ったことではないですが、私が提示するスペックは同様なのに、会社によって提示してくる条件は様々だなと思いました。

第三種電気主任技術者の将来性

ナノテクノロジーや介護ロボットの開発のようにこれからの時代の世相を代表して反映するような将来性があるわけではないですが、第三種電気主任技術者の将来性は暗くはないと思います。

その理由の一つは、“事業用電気工作物は選任された電気主任技術者が保安管理を行わなければならない”という法で守られた独占業務があることです。これは今後も変わりそうにありません。

もう一つ理由があります。それは、電気主任技術者の業務はAIには代替できないということです。倉庫管理や経理業務など将来的にAIに代替されそうとされている業種は多くありますが、人間が現地調査をして五感を駆使して電気設備の劣化の予兆を見つけ出して、予防保全策工事を実施するのはAIにはできません。そういう意味では将来性があると言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか、現役電気主任技術者として知っていることを詰め込んでみました。電気主任技術者のやりがいは、予防保全です。

「この施設を電気トラブルなく稼働させる為に不具合の予兆は見逃さない」という気持ちを持って点検し、実際に1年間大きな電気のトラブルが無かった時は本当に安心するとともに自信がつきました。

今後第三種電気主任技術者の取得を考えている人は、ぜひ頑張って取得していただきたいと思います。

この勉強法で合格!電験三種合格体験記

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