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建築基準法 法律

防火設備定期検査に関する国土交通省のサンプル調査があるらしい

投稿日:2016年11月27日 更新日:

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いろいろ巷をお騒がせの“防火設備定期検査”に関する第三弾の記事です。

第一弾はこちら防火シャッター・防火扉に関する法改正の情報が錯綜中
第二弾はこちら防火設備定期検査に関する行政からの案内と質疑事項

行政から建築物の定期検査に関するサンプル調査の協力依頼が来た

で、今回が第三弾なのですが、何があったかというと行政から「平成28年度定期報告検査制度の運用に関する国土交通省主催のサンプル調査」に関する協力依頼が封書で届きました。物件オーナーに向けて送られてきたものをビルメン側の私が見せてもらった形です。

どうやら平成28年度6月に新設施行された“防火設備定期検査”を含む、特殊建築物定期検査、建築設備定期検査、昇降機等定期検査を包括した、いわゆる建築物の定期検査(定期調査)の実施状況の調査をする様です。後日立ち入り調査をするのでご協力をよろしくお願い致しますと記載されています。

サンプル調査のスキーム

国土交通省が主催するとは

国土交通省は総合的な企画とグランドデザインの設計をし、実際に動くのは特定行政庁(各地方行政団体)や一般財団法人日本建築防災協会の様ですね。全体的な構成としてはこんな図の様です。
H28年度定期検査 サンプル調査のスキーム
国土交通省は調査を企画し、全体的な絵を描くことに専念しているという構造がわかります。

サンプル調査の概要

名称

調査名:定期報告制度の運用に関する調査
調査実施者:一般財団法人 日本建築防災協会

調査目的

・平成28年6月より防火設備定期検査という新たな定期報告制度が新設施行されたことを踏まえ、定期報告の対象となる建築物の定期検査等が適切に実施されているかどうか等の実態を把握、分析する
・実態の把握と分析により定期調査等を行う有資格者の技術力の確保を図る
・今後の定期報告制度の合理的な運用に向けた取り組みを推進する

調査のポイント

・サンプル調査の結果を分析して整理する
それらを今後の告示改正等の根拠資料として活用する
資格者に対する処分の根拠資料として活用する
・不適切案件に関する結果のフォローアップ
適切な定期調査等を行っていない有資格者に対しては、特定行政庁及び国土交通省に対して速やかな情報提供を実施する
実施結果については公表や資格者に対する講習会等の場における事例紹介とすることを検討する

サンプル調査の結果を分析して整理し、それらを今後の告示改正等の根拠資料として活用するというのは、「なるほどどうぞやって下さい」と思えますが、適切な定期調査等を行っていない有資格者に対しては、特定行政庁及び国土交通省に対して報告を行うというのはちょっと構えてしまいますね。自分がきちんとやっているつもりでも不適切とされて特定行政庁と国土交通省に報告されたらたまりません。

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サンプル調査のお願いと称した低姿勢の封書の中に、調査結果によっては厳しく指導する可能性のあるお上に報告しますと書いているのがすっごく違和感です。さすがお役所仕事、武士の商売、ご自分のプライドの高さが文章にうっかりにじみ出ているのにお気付きでない。民間同士だったら会社同士で揉めるぐらいの失礼な文章です。でも、お上の出した文書だし、協力しないと怖いので、喜んで協力させていただきますよっと。

今後の想定スケジュール

・協力特定行政庁において、物件所有者より調査協力の承諾を取り付ける:平成28年9月15日まで(現時点で終了)
・国土交通省によって、協力特定行政庁より集めた「調査対象物件候補リスト」を取りまとめ:平成28年9月~
・調査実施:随時
・全体調査結果取りまとめ:平成29年3月まで

以上のようなスケジュールになっています。調査協力することとなった物件への現地調査は平成29年3月までには終わらせて同時期に調査結果までまとめてしまうようですね。

感想

福岡市で多数の死者が出た数年前の病院火災に端を発することですので、法整備を緊急に進めなければならないのは十分に理解できます。法施行の初年度には実施状況の調査をしたほうがいいのも十分にわかっています。お上の事情や姿勢は十分に斟酌させていただいと思っていますので、つきましては民間の事情も十分に理解してほしいと思います。

平成28年6月より法施行が開始されて、平成29年3月末までという約10ヶ月間で初年度の防火設備定期検査を終わらせてしまって報告までしなければならない。しかし、平成28年の春の時点で防火設備検査員(つまり検査を行うことのできる有資格者)の初回講習が終わっていないのでは何をどういう方法で検査するか確定していないので、点検予算は組めないのです。

しかも、国土交通省は初回検査までに3年の猶予期間を設けることができるとしているが、うちの市では猶予は設けないこととなりました。初年度からガチンコでやって下さいという地方自治体もあるのでは、正直たまりません。今後の進め方については各ステイクホルダーが十分に納得、対応できる現実的でソフトランディングな進め方をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。



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