まずは第二種電気工事士を勉強した方がベター
もし今、全くの電気業界未経験から一念発起して電験三種を取る為に勉強したいという人に何をどうしたらよいか相談されたら、まずは第二種電気工事士の勉強をすることを薦めます。
理由①電気の基本的な原理を学ぶことができる
高校時代に文系を選択していたり、理系に進んでも受験科目でなかった為に深く勉強してなかった場合、電気の基礎知識としてはオームの法則ぐらいしか知らないのではないでしょうか。プラスアルファで直列と並列の計算問題の解き方がどう違うか知っているくらいですね。要は中学生が知っている基礎知識と大差ないレベルです。
そんなレベルで電験三種を勉強したら、基礎力が無いところに専門性を身に付けようとすることになってしまいます。多分勉強を進めていく過程でいろんなところでつまづくと思います。
参考書や問題集が理解できなくてウンウンうなっている時間というのは無駄な時間ですし、疑問が解消できなければ、気持ちに引っ掛かりができたようなモヤモヤした気持ちになってしまいます。
電験三種の参考書に直流と交流の違いだとか、単相と三相の違いだとか、1次側・2次側とは何か等という超基本的なことは書いていないと思います(丁寧な参考書には書いているかもしれませんが・・・)。電験三種の参考書はそういった知識はあるものだという前提で書かれているのがほとんどです。
ですから、専門的な知識を身につけるうえの基礎を勉強する意味で、まずは第二種電気工事士を勉強することがオススメです。
理由②小さな問題形式でテンポよく学ぶことができる
第二種電気工事士の計算問題は公式を当てはめて、簡単な式展開ができればまず解ける問題がほとんどです。一方で電験三種の計算問題は一つの問題の中に第二種電気工事士で出題されるような小問で使う公式や考え方が組み合わされる形で出題される場合が結構あります。
同じ様に練習問題を解いて、同じように解答解説を読んだとしても、先に第二種電気工事士を勉強しているかどうかで理解度やスピードが違うのです。
もともと第二種電気工事士の小問が解ける実力の人は、頭の中にあるものを組み合わせるやり方を理解するだけですが、そうではない人は同じように読んだ解答解説からより多くのことを理解したり、記憶したりしなければなりません。
より多くのことを理解したり、記憶したりするわけですから、1回目の復習では解ける様にならないことが多く、2回、3回と解き直すことでようやく解けるようになっていきます。
何度もつまづきながら3歩進んで2歩下がるような勉強をするより、テンポよく勉強をするほうが、ストレスも溜まりにくいと思います。
理由③そもそもライバル達はほとんど第二種電気工事士を持っている
電力会社や、電気保安協会、電気工事会社や、電気設備会社、ビルメンテナンス会社や、工業高校等様々な人たちが第三種電気主任技術者を受験しますが、それらの集団に属する人達はそもそも第二種電気工事士を持っているか、勉強をしている人がほとんどです。
電験三種は、60点の合格点を越えれば合格となる為、自分との戦いであるといえる試験ですが、60点のボーダーライン設定ではあまりに合格者が少なくなるときは科目毎に得点調整が行われます。得点調整では約上位10%が受かるように調整される為、ある意味では上位10%に入る為に他人より得点を取る必要があるという面で他人との戦いでもあります。
他人との戦いという見方をするとき、他人が勉強してマスターしている基礎範囲を自分が勉強していないというのはウィークポイントになりますので、できれば第二種電気工事士を取っておいたほうが良いわけです。
まとめ
電験三種の勉強をする前に第二種電気工事士を取得していたほうがスムーズに勉強が進む為、4科目総合の合格が早まるかもしれない。
第二種電気工事士の勉強時間が確保できない、第二種電気工事士の試験があまりに先過ぎる等何らかの理由で、先に第二種電気工事士を取得しない場合でも、参考書と問題集ぐらいは買っておいて、電験三種の勉強でつまづいた時に参照すると良い。
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