【みんなが知りたい】ビル管理士に関する13のこと~資格取得編~

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士、ビル管)

どうもsynpaです。ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)でよく受ける質問をまとめてみました。
どれも初学者が気になるような質問ばかりですので、勉強を始める前の方や始めたばかりの方、あるいは勉強に行き詰っている方は是非是非参考にしてほしいと思います。

文系でも取れる資格なのでしょうか

もちろん文系でも合格できます。というか、合格できるできないの分岐点は数学が苦手がちな文系か数学と比較的できるとされる理系のどちらが有利かという境界上にはなく、ひたすら合格に必要な知識量を体系的に頭にインプットして、本試験までにそれらを使いこなすアウトプットをきちんとできるかという点に尽きます。

それができれば合格です。そこに文系、理系の違いはありません。

とはいえ、多くの初学者が気になるのは、出題内容に高度な数学の内容が含まれるかということだと思います。

回答としては高度な数学の内容は出題されません。微分積分も出なければ、複素数やベクトルも出ません。

ただ、中学校の理科でやったような12%の食塩水に水を1ℓ入れると、入れた後の食塩水は何%になるかみたいな(結構前に受けた試験です。微妙に違っていたらスミマセン)液体の濃度を問うようなレベルの計算問題は出ます。

計算問題は捨ててもいいのでしょうか

文系、理系論の次によく聞かれるのが「計算問題を捨てても合格できるのでしょうか」です。計算問題を捨てても合格できる年度はあるのかもしれませんが、基本的には計算問題を捨てると合格できません。計算問題を捨てると、計算問題以外で8割5分以上正答できていないと合格は危ういと思っていてください。

計算問題をしっかりと勉強し、逆に得点源にできるくらいになると合格可能性は一気に上がります。私の場合もそのパターンでした。

過去問だけで合格できるのでしょうか

過去問だけでは厳しいと思います。確かにこの試験は選択肢が1問につき5個、1年に180問出題されるので、1年分の過去問を解くだけで900個の選択肢を検討することになります。

そのうち、8~9割くらいの選択肢がミスポイント(どこが間違っているか)を見つけて修正して読み直すだけで勉強になるようなタイプの記述式選択肢ですが、仮にそういう正誤問題系の出題が8割として1年に720選択肢で勉強できます。

10年分の過去問から学べるのは単純計算で720選択肢×10年分で7,200選択肢です。大変な数の選択肢を勉強できるのですがそれでも過去問だけでは十分な勉強はできず、どの年度を解いても安定的に合格レベルに達するというのは厳しいと思います。

過去問だけの勉強での落とし穴は、勉強内容の網羅性に欠けて出題されていないところは弱点になるという点です。どんな年度でも安定的に合格ラインを超える実力を身に着ける為には過去問だけの勉強では足りないと思います。

では、何で勉強すればよいのかというと次の項目で説明しています。

お勧めの教科書を教えてください

よくまとまっていて読みやすいなと思うのはこちらの参考書です。


他にもおすすめの参考書や過去問題集はこちらの記事で紹介しています。人気記事ですのでぜひ参照してみて下さい。
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 評価の高い参考書一覧

一発合格の為なら勉強はいつから始めればいいのでしょうか

その人の元々の知識によって違うとは思うのですが、仮に電気工事士や冷凍機械責任者のような資格を全く持っておらずビル管理の実務経験が2年あるだけの状態からのスタートだとすると、おすすめは10月上旬の試験日から逆算して9ヵ月前~半年前、つまり1月~4月から勉強を始めるスケジュールです。

余裕があるのが9ヵ月プラン、短期集中型が6ヵ月プランです。
ちなみにこれは仕上げに仕上げて9割以上の得点力で安定的に合格する場合のプランです。

一発合格に必要な勉強時間

  • 10年分の過去問の正誤問題の間違いヵ所を正しく書き直して過去問の参考書化作業をするだけでも大変な時間がかかります。1年分を6時間かけてやったとしても10年分で60時間かかります。
  • それを読み込んで、頭に入ったと思えるものから消し込んでいく作業で3倍くらいの時間を見込むと180時間のプラス。
  • 1冊の参考書を書き込みしながら読み込むのに4時間、3回は通読するとして4時間×3回=12時間のプラス。
  • 記憶した過去問を実際解いてみるとして、半分の時間で1年分解けるとすると3時間×10年で30時間のプラス。
  • 間違えたところを集約した間違いノートや記憶カード作る時間を10時間ほど見込んで10時間のプラス。

ざっと見積もって
60+180+12+30+10=292時間かかります。

思い通り進まない分の余裕を見て300時間くらい見ておけばいいのではないでしょうか。

1ヶ月に捻出できる勉強時間

働いているビルメンで、月休が8日以上あって、家庭持ちでないことを前提として計算してみます。
平日は帰宅して2時間勉強、休日は午前中2時間、午後2時間勉強したとします。

平日:1時間×22日(22日と仮定します)=22時間
休日:4時間×8日=32時間
合計:22時間+32時間=54時間

1ヶ月で54時間、6ヶ月で320時間。

だいたい6ヶ月プランと同じくらいですね。

9ヶ月プランだと1日当たりの勉強時間を減らしつつ攻略するイメージです。

「俺はもっと勉強できるぜ」という人はもっと短期間で攻略できると思います。
また、6割5分の得点で合格ならば7割5分くらいの得点を狙うくらいのゴールをイメージするなら、同じくもっと短期間で攻略できると思います。

合格までの平均年数を教えてください

この資格で4年も5年も足踏みしている人は周囲にはあまりいないようです。 たいてい1~2年で資格を取るか、時間がかかっても4年くらいで合格しているようです。5年目で合格できなくてあきらめた人も周りにはいますが、あきらめなくて正しい勉強を続ければ合格できる試験だと思います。

知り合いで電験二種を余裕で合格したのに、ビル管理士の試験は3回落ちたという人がいました。その人は過去問演習を全くしておらず参考書だけで受かるつもりで結局3回も受験して受からなかったそうです。

スペックは高いのに努力の方向が少しずれていると、結果が伴わないという典型的な例ですので、今後受験する人は過去問演習はしっかりして欲しいと思います。

他の関連資格を取得していることでのアドバンテージはありますか

第一種衛生管理者、第二種衛生管理者の試験内容は建築物環境衛生管理技術者の試験内容と重なることは比較的多いのではないかと思います。

その他私は
・第二種電気工事士
・第三種電気主任技術者
・第二種冷凍機械責任者
・二級ボイラー技士
・消防設備士甲種1類
・消防設備士甲種4類
・ガス溶接とアーク溶接
を持っていたことで、それぞれ1~2問づつは勉強しなくても解答できるアドバンテージを実感しました。

攻略法とかあれば教えてください

攻略法は当サイトの別ページで合格体験記として紹介しています。

  • 頭がこんがらないようにまとめノートを作ること
  • 公式や単位、重要語句を記憶するための暗記カードを作ること

が私の勉強法のポイントです。
この勉強法で合格!建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)合格体験記

配点を教えて下さい

全7科目で各科目とも4割以上の得点が合格基準(足切りライン)となっています。
1. 建築物衛生行政概論(20問)合格基準8問以上
2. 建築物の環境衛生(25問)合格基準10問以上
3. 空気環境の調整(45問)合格基準18問以上
4. 建築物の構造概論(15問)合格基準6問以上
5. 給水及び排水の管理(35問)合格基準14問以上
6. 清掃(25問)合格基準10問以上
7. ねずみ、昆虫等の防除(15問)合格基準6問以上
全180問 合格基準は各科目で足切りラインを突破し全得点の65%(117問以上)

どのような分野を重点的に勉強すればよいのでしょうか

基本的には得点配分の多い、空気環境の調整(45問)、 給水及び排水の管理(35問)に勉強のリソースを多めに割り当てるのが良いと思います。

しかし、おすすめするのは苦手分野・苦手科目・苦手テーマを作らずまんべんなく勉強する方針です。苦手箇所があるとどうしても本試験での得点が安定しません。

本試験ではどんなテーマで出題されても安定して合格ラインを突破するように弱点分野を極力少なくすることを心がけてください。

受験にあたって勤務経験が活きることはありますか

この試験を受験するにあたって誰しも2年の実務経験があるわけなので、実務経験があることで特段アドバンテージなることはないと思います。

ただ、2年ちょうどの実務経験者と10年超の実務経験者だと試験内容寄りの経験をしているかどうかで20問くらい(約10%)の差はつくことがあるかもしれません。

問題用紙の持ち帰りは可能でしょうか

持ち帰り可能だっと思います。問題用意に解答として選んだ選択肢をメモしておきましたし。帰ってすぐに大型掲示板で想定の解答がまとめられているのを見て、仮の自己採点をしてみたりしてボーダーをどれくらい超えているのかを確認したりしていました。

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