知っておくべき20代(中盤以降)のビルメンテナンス会社への就職、転職状況

ビルメン・エンジニアへの就職・転職

前回の記事知っておくべき10代、20代(新卒、第二新卒まで)のビルメンテナンス会社への就職、転職状況では10代、20代(新卒、第二新卒まで)のビルメンテナンス会社への就職、転職状況や給与、入社後のキャリアパスを解説しました。

今回はその流れで、第二新卒の年齢層を超えた20代中盤~後半の年齢層のビルメンテナンス会社への就職、転職事情について解説します。

入社方法

ハローワーク経由

企業にとってお金がかからない方法です。お金がかからない分だけ企業側もわりと長い目で求人票を出しており、じっくりと良い人材が応募してくるのを待っているといえる求人形態です。

企業のホームページから応募する

これも企業にとってお金がかからない求人方法です。今回の応募者が企業側の希望に合わなくても待っていれば、また応募してくれる人がいる。そして求人情報の掲載コストはかからないという状態の為、じっくりと見定められる求人形態だと思います。

新聞広告、折り込み広告を参照

これは1回だけの求人方法で、求人内容を掲載する掲載するにもお金がかかっているので、企業側も短期決戦で少なくとも1名は採用したいという目で応募者を選別しています。数万円から数十万円というお金をかけて結果として採用ゼロというのは避けたい為、応募者のうち誰か1名でも採用したいという気持ちで見られているという点においては、採用の確率は上がるのかもしれません。(言い切れませんが)

職業訓練校を卒業する

職業訓練校には、ビルメンテナンス業向けのコースがあります。3ヶ月のコースから6か月のコース、1年のコース等があり、それぞれのコースを卒業するころには職業訓練校に直接求人が来ます。その求人の内容もビルメンテナンス業の系列系や独立系、さらには関連業務の電気工事業、空調業、計装業と内容は様々です。特に未経験の場合、一度訓練校に入って基礎知識と基礎作業を身に付けてからビルメン会社に行くルートはお勧めです。かく言う私もそのコースで、手前味噌ですが私の体験記でその実情がわかると思います。
全16記事の職業訓練校の体験記ですが、できるだけ職業訓練校に通う生活がイメージできるように書きました。ぜひ読んでください。↓第1回体験記
職業訓練校物語①~オラ、ビルメンに興味を持っただよ~

転職サイト

転職サイトに登録する方法が一番メジャーな方法です。日本で最も掲載数が多い巨大転職サイトのリクナビNEXTを押さえましょう。そのサイトに登録をして、“施設管理”“ビル管理”“施設運営”“ビル運営”“設備”の様な検索ワードで探せば一杯ビルメン会社が引っかかると思います。

検索結果に出てきた企業の求人内容をよく見て、自分の希望する条件に合致しそうだったら口コミサイトで内情を調べてみます。口コミサイトはキャリコネがおススメです。リアルな内情の口コミが多く、その企業の様々な年代の給与明細を見ることができ私もよく見ています。

口コミサイトで調べてみて、致命的な悪条件が無さそうであれば、その企業に応募するという慎重な姿勢が良いと思います。

入りやすさ

未経験の場合

20代中盤~後半というのはビルメン業界ではかなり若い人材層になります。ある程度社会でもまれて、ネットや知人からの口コミでビルメン業界の負の特徴(薄給、地味、汚い)を知っていながらそれでも応募してきた人材というのは、入社した後もすぐに辞めず、続きやすいと考えられます。

ですので、未経験でも20代で面接相手に違和感を抱かせることなく普通に話すことができるコミュニケーション能力があれば一般的には入りやすいと考えられます。

それぞれの会社の採用方針があるので、一概には言えませんが・・・。

資格としては、ビルメン必須資格と言われる第二種電気工事士があればgoodです。第三種冷凍機械責任者や危険物取扱者乙種四類とかもあればいいかなと思うのですが、あまり未経験者が資格を揃えて鳴り物入りで業界に入るのはオススメしません。資格を持っていない先輩社員もいることですし、いろんな先輩社員から気持ちよく仕事を教えてもらえる人間関係を築こうと思ったら、入社段階ではあまり実務経験が伴わない資格をたくさん持たない方がいいのかもしれません。

経験者の場合

経験者の場合は企業としては大歓迎の対象です。20代という若さで他社で経験を積んでおり、ビルメン業界の負の特徴(薄給、地味、汚い)を知っていながら、なおこの業界に留まりたいという人は今後も会社に長く貢献してくれるであろう期待の存在です。

よっぽど何か決定的な採用を見送りたいポイントが無い限り、基本的には求人に応募さえすれば採用されると思います。資格があればなお良いのは未経験の場合と一緒ですね。

経験者の場合は、第二種電気工事士は必須で持っておきたいものです。さらには第三種冷凍機械責任者や危険物取扱者乙種四類、消防設備士甲種や乙種、欲を言えばビルメン三種の神器や上位3点セットと呼ばれる電験三種、建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)、エネルギー管理士のいずれかがあればなおgoodです。

今後の育成

未経験の場合

未経験者の場合は6ヶ月~1年程度かけて現場に+αの人員として配置され、戦力にはカウントしないで育成するケースが考えられます。会社によってはいきなり戦力のポストとしてカウントするような実践主義の会社もあるかもしれませんが、そのような場合でも失敗したら大事になるような業務は先輩社員がやって見せたり、新人にきっちりと付き添うと思います。

経験者の場合

経験者の場合は、最初から戦力にカウントされます。その会社の社内書類のルールや基本的な売上計上の流れなどを教えてもらったら巡回物件や常駐物件の担当になって、設備不具合対応などは自分が主体となって対応することになります。

会社によっては1ヶ月くらいは先輩社員と共に行動するような育成カリキュラムを組むかもしれませんが、それでも1~2ヶ月で独り立ちすることを期待されています。会社もそのペースで独り立ちできるという見込みで採用しているので、ここは頑張ってなるべく早くその会社のやり方になじみたいところです。

今後のキャリア

20代中盤以降にビルメンテナンス会社に入ってきても全然遅い入社ではありません。仕事のレベル次第では先に入社している新卒・第二新卒組を抜いて係長、課長又は現場長になることも出来ます。

ただ、社歴自体は新卒・第二新卒より短いので、彼らよりも早く昇給や昇格をしようと思ったら彼らと同じ程度の仕事をしていたのでは追い抜けません。早く昇給・昇格するためには目立つぐらいの質の高い業務をする必要がありますが、そもそもそんなに昇給や昇格に鼻息荒く執着する人はビルメンテナンス業界に来ていないかもしれませんね。

給与

系列系

系列系であれば総支給で年収300万円~450万円くらいです。年収300万円というのは20万円×12ヶ月=240万円、それに加えて賞与(ボーナス)が30万円×2で60万円、合計で240万円+60万円で300万円です。年収450万円というのは30万円×12ヶ月=360万円、それに加えて賞与(ボーナス)が45万円×2=90万円、合計360万円+90万円=450万円です。

独立系

独立系であれば総支給で年収200万円~300万円くらいです。年収200万というのは16万円×12ヶ月=192万円、それに加えて賞与(ボーナス)が4万円×2で8万円、合計で192万円+8万円で200万円です。年収300万円というのは23万円×12=276万円、それに加えて賞与(ボーナス)が12万円×2で24万円、合計で276万円+24万円で300万円です。

やはり独立系というのは転勤や現場異動が少ない、さらには残業が少なくて定時で帰れるのが魅力ですが、給与的には厳しいものがありますね。結婚をして家庭を持ちたいのならば共働きしてくれる相手を探すことになると思います。

まとめ

20代中盤~後半であればビルメンテナンス会社に入りやすいと言えます。入った後も仕事で認められれば係長、課長と昇進していくことも出来ます。ビルメンテナンス会社に転職するならこのあたりの年齢層の時から入るのが一番良いと思います。ある程度社会を経験して他の会社や他の業界を知って、ビルメン業界の良いところ良くないところを調査して、納得してこの業界の門を叩くのが本人にとっても会社にとってもお互いに良いと思います。

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