この勉強法で合格!基本情報技術者合格体験記

基本情報技術者

この記事は基本情報技術者資格の合格体験記のページです。

勉強の日々に関する詳細は
【アルゴリズム対策有り】基本情報技術者 よくわかる詳細勉強記録
に記しています。

受験の動機

仕事の関係で社内のITインフラの担当になりそうです。建設業のサラリーマンですし、今までSEの経験もプログラマの経験もありませんので、右も左もわからない状況です。こうやってwebサイトの製作をしており、一般の人よりは基礎知識はあるかもといったところです。とはいえ、すでに社内のITインフラ刷新のための打ち合わせは始まっており、聞いたことがない専門用語が飛び交っていますので、急いで専門知識を習得しなければなりません。

何か専門知識を体系的に習得する際に一番強い動機となるのは資格試験を受験することだと思っています。そこで、基本情報技術者試験を受験することにしました。IT系の資格について調べてみたら、この資格がIT系の仕事をする人の基本資格だということでしたので、これがよかろうと判断しました。ちなみに同系統の資格でIT系の資格の登竜門であるITパスポートという資格もあるようなのですが、そちらは簡単すぎるようでしたのでパスしました。ちょっとしたプライドですね。

まずは情報収集を開始

試験について予備知識が無く、詳しく知らない資格だったので、まずはネットでこの試験について調べました。

試験実施回数 年2回
受験料 5,700円(2016年実績)
試験実施時期 4月第3日曜日:春期および10月第3日曜日:秋期(いずれも2016年実績)
試験形式 マークシート方式
試験区分 午前:小問80題、午後:大問13題のうち7題を選択(どの大問も5問程度の小問あり)(いずれも2016年実績)
試験時間 午前 9:30~12:00(150分)、午後 13:00~15:30(150分)
配点 午前:100点満点、午後:100点満点
合格点 午前、午後の試験でいずれも満点の60%の得点
合格発表時期  春期:試験の約一か月後、秋期:試験の約一か月後(いずれも2016年実績)

受験者数、合格率等の推移

申込者数 受験者数 合格者数 合格率
H21春期 90,752 64,544 17,685 27.4%
H21秋期 107,800 79,829 28,270 35.4%
H22春期 92,108 65,407 14,489 22.2%
H22秋期 100,113 73,242 17,129 23.4%
H23特別 88,001 58,993 14,579 24.7%
H23秋期 82,090 59,506 15,569 26.2%
H24春期 75.085 52,582 12,437 23.7%
H24秋期 79,674 58,905 15,987 27.1%
H25春期 66,667 46,416 10,674 23.0%
H25秋期 76,020 55,426 12,274 22.1%
H26春期 65,141 46,006 11,003 23.9%
H26秋期 74,577 54,874 12,950 23.6%
H27春期 65,570 46,874 12,174 26.0%
H27秋期 73,221 54,347 13,935 25.6%

基本情報技術者の対象者像

対象者像 高度IT人材となるために必要な基本知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身に付けたもの
業務と役割 基本戦略立案またはITソリューション、製品・サービスを実現する業務に従事し、上司者の指導の下に次のいずれかの役割を果たす。

1.需要者(企業経営、社会システム)が直面する課題に対して、情報技術を活用した戦略立案に参加する。

2.システムの設計・開発を行い、または汎用製品の最適組み合わせ(インテグレーション)によって、信頼性・生産性の高いシステムを構築する。また、その安定的な運用サービスの実現に貢献する。

期待する技術水準 1.情報技術を活用した戦略立案に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。

①対象とする業種・業務に関する基礎的な事項を理解し、担当業務に活用できる

②上位者の指導の下に、情報戦略に関する予測・分析・評価ができる。

③上位者の指導の下に、提案活動に参加できる。

2.システムの設計・開発・運用に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。

①情報技術全般に関する基本的な事項を理解し、担当業務に活用できる

②上位者の指導の下に、システムの設計・開発・運用ができる。

③上位者の指導の下に、ソフトウェアを開発できる。

④上位者の方針を理解し、自らソフトウェアを開発できる。

午前分野の出題範囲(80題)

分野 大分類 中分類
テクノロジ系 基礎理論 基礎理論
アルゴリズムとプログラミング
コンピュータシステム コンピュータ構成要素
システム構成要素
ソフトウェア
ハードウェア
技術要素 ヒューマンインターフェース
マルチメディア
データベース
ネットワーク
セキュリティ
開発技術 システム開発技術
ソフトウェア開発管理技術
マネジメント系 プロジェクトマネジメント プロジェクトマネジメント
サービスマネジメント サービスマネジメント
システム監査
ストラテジ系 システム戦略 システム戦略
システム企画
経営戦略 経営戦略マネジメント
技術戦略マネジメント
ビジネスインダストリ
企業と法務 企業活動
法務

午後分野の出題範囲と形式(13問出題、7題解答)

分野 問1(必須) 問2~問7(4問選択) 問8(必須) 問9~問13(1問選択)
情報セキュリティ
ハードウェア ○×3

(4題中3題が出題)

ソフトウェア
データベース
ネットワーク
データ構造およびアルゴリズム  ◎
ソフトウェア設計
ソフトウェア開発 ○×5 ※
プロジェクトマネジメント
サービスマネジメント
システム戦略
経営戦略・企業と法務

※ソフトウェア開発では、C言語、COBOL、JAVA、アセンブラ言語、表計算の問題を1問ずつ出題され、その中から1問を解答する。

web上で調べてみて、基本情報技術者について以上のようなことがわかりました。その時に感じた印象や感想は
①年2回も本試験があるなんて取り組みやすそう。
②受験料は5,700円と決して高くないな。
③論述形式の要素が無く、マークシート方式だけなので早く得点力がつきそうだ。
④受験者数が直近数回では70,000人程度だということだが、これが多いのか少ないのかということはよくわからない。しかし、合格率が20%を毎回超えているということなので、超難関試験ということではなさそうだ。というより、攻略しやすいかも。
④プログラム言語も出題範囲に入っているが、まったくプログラム言語に振れたことが無い自分でも攻略できるだろうか。
というものでした。

合格率が高めな印象でしたので、受験をやめようかなという気にはなりませんでした。しかし、受験する決意を高めるには過去問分析と良い参考書選びをして、いけそうという感触を高めることが必要だと感じました。

過去問分析を始めた

まずは、過去問分析から始めました。試験実施団体であるIPA:独立行政法人情報処理推進機構がwebで、過去問の問題冊子、配点割合、解答例、採点公表を十数回分公開しているので、そちらを参照しました。

1回分を印刷してじっくり見てみた感想がこちらです。

<午前>

①2進法の8進法や16進法への変換、有限小数や無限小数と2進法等の問題から始まるが今のところ全く分からない。(当たり前だが)
②ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、アルゴリズムといった情報処理分野の専門性が高い範囲の出題は今のところ全く分からない(当たり前!)そういった範囲が半分以上ある。
②ストラテジ系と呼ばれる分野では、簿記や原価計算の知識や経営理論の予備知識が活かせそう。ここはノー勉強で今でも8割くらいとれそう。
④計算問題がところどころあり、ものによっては時間がかかりそう。
⑤結構、専門用語を誤選択肢候補としてちりばめて出題してくるが、どんなにこの試験用の対策をしても出題される用語に対してすべて対策するのは難しそう。

<午後>

①共通問題のセキュリティ分野に関しては知っていることが結構あるので攻略しやすそう。問題も適度な分量と難度の印象。
②ハードウェア、ソフトウェア、データベース、ネットワークについては、予備知識がほとんどない状態。問題文が極端に長いものあれば短いのもある。結構当たり外れが大きそう。
③プログラム言語の共通となるアルゴリズムに関しては、フローチャートのように考えればいいのだろうか、webで調べた限りではトレースという作業がとても大事らしい。「アルゴリズムを制すものが基本情報技術者試験を制す」ということらしい。そして、トレースという行為に慣れるかどうかが大きく得点力に影響するらしい。しっかりとこの分野を攻略しなければならないようだ。問題文が結構多いのが気になった。
④プログラム言語の選択問題に関しては、C言語、COBOL,JAVA,アセンブラ言語、表計算から、一題選ばなければならないらしいが、IT以外の業界で働く人間や文系出身の人間は表計算を選ぶのがいいらしい。自分は両方当てはまるが、理系の資格を多く持ち、理系の仕事をしているので、他の言語でもいけるのではないかと思ったが、大人しく表計算を選ぶことにした。しかし、これも問題文が多い。A4で3~4枚の問題文が何を言わんとしているのかを把握するのに大いにエネルギーを使うようだ。過去問演習が大変そうな科目だ。

といったものでした。

次に問題集を選定

過去問分析がひとまず終わったので、問題集の選定へと移りました。大規模書店であるジュンク堂へ行き、基本情報技術者コーナーでじっくりと現物を見て参考書を選びました。さすがはジュンク堂さんで、品揃えがしっかりしていて、いろいろ目移りして悩みましたが、
1、自分が好きなレイアウトか
2、図や表が充実しているか、わかりやすいか
3、試験範囲を十分に網羅しているか
4、適度なボリューム
5、堅苦しすぎない、初学者にわかりやすい語り口調のような文体
という基準でこちらを選びました。

その場でスマホを出してアマゾンで検索してみると“基本情報技術者”と入力して一番に出てくるものでした。やっぱりものがいいから一番売れているんでしょうね。

他には“キタミ本”として有名なこちら


これもいいなと思ったのですが、わかりやすくしようとしてかみ砕かれすぎていてかえって表現がわかりにくいのではないかという印象を持ちました。

あとは、“ネコ本”として有名なこちら


もいいなと思ったのですが、似たような内容のものは2ついらないと思い、その日は買いませんでした。

この時点で、過去問分析しと良書選びが終わっており、いけそうだと感じていたので、この資格を受験する気持ちが固まっていました。そこで、過去問題集もそこで買っていくことにしました。買ったのはこちらです。


参考書を出版しているところと同じところが出している過去問題集ですね。図や表の配置具合と解説のボリュームが気に入って購入しました。

参考書費用を節約しようと考えており、最小限度の冊数で勉強しようとしていました。ですので上記で説明した2冊以外はこの時点では買っていません。これらでわからないところはネットで調べて補えばいいかなと考えていました。その考えのせいでのちに少しだけ大変な思いをすることになります。

実は、この試験は33日間の勉強で合格しました。その理由は勉強を開始する日まで他の資格試験の勉強をしていたからなのですが、かなり詰め込み勉強をしたときに何を考えて、何につまづき、どのように攻略していったかという詳細の記録はこちらにありますので、こちらのページを参考にしてください。自分が何を感じてどういう判断で何をして攻略していったかということを細かに書いていますので、この試験に挑む人の参考勉強記録として有用だろうと思います。
【アルゴリズム対策有り】基本情報技術者 よくわかる詳細勉強記録

本試験当日

起床から試験会場まで

いよいよ5週間の勉強集大成となる基本情報技術者の本試験です。前日に21時前に寝たせいか、当日は5:30に目が覚めました。試験勉強のために5:30に目が覚めることが習慣となってしまっているようです。

顔を洗って、髪を整えて、着替えて、朝ご飯を食べながら、さてどうしようかと考えていました。もう本試験で集中力を発揮して、粘るだけ粘ったら合格できるはずだという思考が出来上がっていましたので、あまり勉強をする気になりませんでした。本試験まで3時間半ほどあるため、勉強に関連することを何かしようと思いましたが、ひとまず試験会場の近くまで行かないと落ち着かないので、勉強セットと受験票を持って家を出ました。
持って行ったのが、自分のまとめノート




暗記カード
<表>

<裏>

こちらの本


です。残り時間から考えて、こちらの午後の問題の問題集を解きなおすことはできないのですが、パラパラめくって学習した内容を思い出すこと、そして自分が学習した証を何か一つ持って行って“これだけやったんだから大丈夫”という気持ちにしてくれるお守り替わりにするつもりで持っていきました。

行きがけのコンビニで、昼食用のサンドイッチとミネラルウォーターとガムを買いました。ガムは気持ちを落ち着かせる為に買いました。電車で40分ほどかけて試験会場に近く大きめなマクドナルドがある駅に着きました。ここからなら、試験会場まで20分程で行けるため、この駅のマクドナルドで1時間ほど勉強しました。まとめノートと暗記カードを淡々と繰り返して、試験の一時間前になるのを待っていました。

結局試験の1時間10分ほど前にマクドナルドを出て、試験の40分ほど前に試験会場に着きました。試験会場は大学でしたが、結構な人数の人がいて、大きな人の波が何波もできていました。自分の試験教室となる棟を探すために大学構内を移動している人で、自分から見える人だけで500人くらいいたかもしれません。こんなに大きな試験だったんだなと思いました。(後から知ったことですが、情報セキュリティマネジメント試験 (SG)、基本情報技術者試験 (FE)、応用情報技術者試験 (AP)、ITストラテジスト試験 (ST)、システムアーキテクト試験 (SA)、ネットワークスペシャリスト試験 (NW)、情報セキュリティスペシャリスト試験 (SC)、ITサービスマネージャ試験 (SM)、が一堂に同じ大学で試験していたようです。そりゃあ、人が多いはずです。)

午前の試験

試験の30分前頃には試験官が2名入室してきました。20分前には注意事項が読み上げられました。5分前に試験問題と解答用紙を配られました。解答用紙はマークシートなので、名前を書いて受験番号と生年月日をマークする必要があるのですが、この試験ではその作業は試験時間の中でやるように指示がありました。めずらしいですね。今まで10以上の国家試験を受けてきましたが、試験時間の中でやるように言われたのは初めてかもしれません。周りを見渡してみると空席が2割くらいありました。2割の人は受験放棄したのかもしれません。

試験開始

時間になって、それでは始めてくださいという指示のもとに試験が始まりました。まずは、名前を書いて受験番号と生年月日をマークします。その作業で3分ほど使いました。その後すぐに3分ほどかけて、午前の全問題をパラパラめくって難易度の検討をつけます。何だか解けそうな問題が多そうだぞ。いけるかもしれないという気持ちが湧き起こってきました。

そして、第1問から解き始めます。この段階では素早く解ける問題だけ解いていき、少しでも手が立ち止まると、その問題は飛ばしていました。そうして、60分ほどで4割くらいの問題を解いて最後の80問目までたどり着きました。この時点でもいけそうだという手ごたえは変わっていません。

試験開始から60分程度で、退出者がちらほらと出てきました。1人また1人と退出していきます。もう全部解けたのか、あきらめたのか、専門学校からの依頼で早く退出して問題用紙を入手するミッションを受けているのかはわかりませんが、1時間で退出する人は少しいました。

その後すぐに2週目に取り掛かりました。2週目からが結構大変でした。基本的につっかかっている問題なので、きちんと解けているのかわからないまま、無理やり答えを出して次に進んだ問題も多々ありました。あんまりにも解き方がわからない問題は、また飛ばして最後までたどり着きましたが、この時点で、残り60分程度でしたが、解いていない問題が10題ありました。また、解いた問題の解答をマークシートに転記する作業も終わっていません。

残りの10題を解くための3週目に入る前に、解いた70題分の解答を転記することにしました。素早く正確に転記することを心掛けて10分もかからずに転記が終わりました。

そして、最後の10題を解き始めます。
1問につき、平均3分程度かけながら、わからないなりに答えをひねり出しました。なんとか、80題全ての問題に対して解答を出して、転記まで完了したのが試験終了15分前でした。

手ごたえ的には8割くらいいってるんじゃないかと思っていました。残り15分の中で、5分かけて転記ミスがないかとチェックします。転記ミスはありませんでした。その後、自信のない問題を考え直していたら、「解答をやめて下さい」という試験官の指示がありました。午前の試験の終了です。解答用紙が回収されている間に周りを見渡してみると人が全席の6割くらいしかいませんでした。最初から2割いませんでしたので、途中でさらに2割くらいの人が退出したのだと思います。

試験官が解答用紙を回収し終わって、受験者の退出が許可されました。

昼休み

行きがけにコンビニで買っておいたサンドイッチをを食べました。受験会場が大学だったこともあって、休憩するような共用スペースが多くありましたので、そこで食べました。10分ほどで食べてしまったので、午後の試験が行われる教室の中に入って、午後の問題集をパラパラとめくって、記憶が定着していない分野の問題を読んでいました。

1時間弱ほど勉強する時間はあったのですが、途中で集中力が切れそうになったので、午後の試験分の体力を温存することを考えて、スマホでネットサーフィンをしていました。

午後の試験

午後の試験の30分前になると午前と同じ試験官が2名入室してきました。そして、20分前になると試験の注意事項等の説明を始めました。説明の間に周りを見回してみましたが、午前の試験と同様に2割程度の人がいませんでした。

試験開始

試験開始時刻となりましたので、試験官の「それでは試験を始めて下さい」という指示とともに午後の試験が開始されました。忘れないうちに、氏名、受験番号、生年月日を記入、マーキングします。

すぐに、まずは午後の試験全体をチェックします。セキュリティ、ソフトウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計、マネジメント、ストラテジ、そして、プログラム言語の問題が記載されていました。あれ?ハードウェアがないぞ。ハードウェアが結構得意でそこで得点を伸ばしたかったのに、出題されていない。これで2回連続になる。こんなことがあるんだ。全般的に難易度がわかりづらいが、相変わらずアルゴリズムと表計算の問題文が長い。という印象でした。

すぐに、解答順序を組み立てます。自信のあるストラテジとデータベースと表計算を最初に持ってきて、
ストラテジ

データベース

表計算

アルゴリズム

セキュリティ

ソフトウェア

ネットワーク
の順番で解答することにしました。

ストラテジ

業務提携と出資という背景テーマで、前半は損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書を分析させる問題が出た。予想通り、簿記の資格の知識が活きる問題。わからないところはない。

後半はキャッシュフローの割引現在価値と企業価値を問う問題が出た。割引現在価値は原価計算の意思決定会計ではイロハのイの問題なので、楽勝。企業価値は、財務諸表の構成要素がわかっていればどういう増減がどう影響するかはわかる問題。これもわかる。

所要時間約15分

データベース

従業員の通勤情報を管理する関係データベースという背景テーマ。特に難しいSQLは無い。選択肢のSQLはすべて完全にわかるわけではないが、間違った選択肢は落とせるぐらいにはわかる。無難にこなす。

所要時間約15分

表計算

建物の改築作業を効率的に遂行するスケジュール表を決定するという馴染みのない背景テーマ。建設業系で働いているが、問題文が何を言っていて、どういう趣旨でなにを表計算の機能でさせたいかがぼんやりとしかわからない。与えられた条件と問題文や選択肢から把握できる情報をもとに逆算的に試行し、何とか問題を解く。解けたような、解けなかったような。

所要時間約25分

アルゴリズム

いよいよ、本丸のアルゴリズム。アルゴリズムを制する者は基本情報技術者試験を制すといわれているらしいので、慎重に最高の集中力で挑む。
事務計算という背景テーマで、関数EditやPattern[]という用語が垣間見える問題文。あれ、これって文字列の種類の問題だっけ、だとすれば問題集にあったやつと似ているのに、なんだかよくわからない。前半の問題3問は簡単そうだが考え方を勘違いすると全部ぶっ飛びそうだ。(結果は、ぶっ飛ばしました)

う~ん。後半の疑似言語のプログラムも半分ぐらいしか理解できん。でもあきらめない。本番で集中力を発揮して条件を整理して、頭の中を整理して粘れば解ける問題が多いらしいから。問題の選択肢の中のものを逆進的に与えられた図表に入れてみると、1つだけ合致するものが。これか。おや、次の問題文でも1つだけ合致するものがあるぞ。こっちもか。そして、最後の問題は1つだけ選択肢を落とせた。後は運と思い、エイヤっと解答。

所要時間約30分。この時点で、残り1時間30分程度

セキュリティ

販売支援システムという背景テーマでインターネットから社内ネットワークへのアクセスさせる際のセキュリティ、社内ネットワークの中のセキュリティに関する問題。内容的に親しみやすく、常識的に判断すれば結構解けそう。たんたんと解答する。

所要時間約15分

ソフトウェア

コンパイラ字句解析と構文解析という背景テーマでの出題。ぱっと見では解き方がわからないが、状態遷移図と2分木の様な図が描かれている。2分木の考え方で解けるのだろうか。しばらく手を動かして問題文に書きながら考えてみるが、解けない。確か、午後の問題の問題集で類似問題が掲載されていて1回問題と解説を読んだはずだと思い出すも、正しい解答の手順までは思い出せない。2分木だから逆ポーランド記法の考え方や解き方がいいのだろうかと、試してみても解けない。

しかし解けないまでも、各問題で2択程度まで選択肢を落とせたと思うので、後は勘で解いてみる。

一応、全ての問題の解答を出した。

所要時間約25分

ネットワーク

web画面の表示に要するデータ転送時間に要するテーマを背景にした問題。
ぱっと見ではよくわからない。解けるのかなと思う。問題文はサーバやらターンアラウンドタイムやらの専門用語を交えていろいろ、数値や式を示しているが、よく読んで与えられた条件を整理してみると、あれ?これって単なる数学の問題じゃないのか?と思えるような問題だった。意外とあっさり最後まで手が止まらずスイスイと進み、これでいいのかと思いながらも全問題の解答を出した。

所要時間は約25分、この時点で残り25分程度。

解答転記と見直し

午後の問題で、必須問題と自分が選択した問題について全ての問題の解答を出したので、一気に転記作業を行う。慎重に間違わないように転記をし、10分ほどかかった。残り15分。アルゴリズムと表計算の問題で理解が乏しいながらもとりあえず解答を出したところについて、もう少し粘ってみることにする。

アルゴリズムの問題をもう一度読む。うーん。やっぱりわからない。8分経過。残り7分。表計算の問題に移る。う-ん、こちらもやっぱりわからない。あれこれ考えていると、試験官が「それでは解答をやめて下さい。」と告げた。あ、終わりかと思い。試験官が解答用紙を回収するのを待つ。回収が終わり、ようやく怒涛の試験勉強の日々が終わったなと実感があった。

帰り道で

試験会場の教室を出ると、周りの教室からも一斉に退出する受験者が出てきました。やはり多いです。視界に入るだけで300人はいました。歩きながら、スマホを出して巨大掲示板での今回の試験に関する書き込みを見ると既に30件くらい書き込まれていました。あれが難しいとか、これは簡単だとかいろいろ噂が飛び交っているが有用な情報はまだ無い様でした。

集団に交じって駅を目指ます。ものすごい人の波の中、何とか電車に乗ってスマホで巨大掲示板を見ると書き込みが30件くらい増えていました。皆自分の解答が不安な様で、自分の解答をいくつかさらして感想を求めている人もいましたが、どれがあっているかとか、どれが間違っているかとかいうコンセンサスはまだできていない様子でした。

あまりに疲れた頭をリフレッシュさせようと、途中で大型商業施設に寄りました。何を買うわけではなく、頭をぼ~とさせながら服や雑貨を見ているのは楽しく、途中でミニバンドが演奏をやっていましたので立ち寄って音楽を聞いていました。頭を空っぽにして10分くらい音楽を聴いていたらちょっと元気が出てきたので家に帰ることにしました。

帰宅後

ひとまず休憩

家に帰ると17:30でした。試験終了から、2時間くらい経過していたので巨大掲示板の書き込みを見ると、さらに200くらい増えていました。疲れていたので、書き込みを見ることはせずに少し寝ることにしました。

18:30に目が覚めます。かなり体力は回復してきた感じ。家族と夕食を食べます。今日の試験は疲れたとか、来月は誕生会を使用とかいう雑談をして、ゆっくりとビールを飲みつつ食べました。

19:00にシャワーを浴びた後、巨大掲示板の書き込みをチェックしました。

巨大掲示板チェック

巨大掲示板を見てみると試験が終わってから以降で500件くらいの書き込みになっていました。ざっと上から見ていとくと、皆それぞれの思いで難易度を語り、自分の解答をさらしながらコンセンサスの予想解答を作り上げていました。

しかし、その中でも間違ったコンセンサスはあるようで、私が自信を持っていたストラテジの問題に関してはコンセンサスの解答であっても間違っているようでした。(それは、深夜公式解答が出てから確定しました。)いくつか間違いはあるものの皆の意見を聞きながら作り上げた最大公約数的な解答は、9割以上の精度があるようでした。

基本的に自分の解答をさらしている人の正解率は高く、自信があるからさらせるんだろうなぁと思いながら書き込みを読んでいました。自分がさらそうものなら、「ほとんどまちがってやんの、プw。合掌。次回頑張るしかないな。」みたいな書き込みがあることは間違いなさそうでしたので書き込めませんでした。

「8割取れた。たぶん合格してる。」という安全圏報告とか「午後で5問ミスってしまった。9割しか合ってないよ。俺大丈夫かな。」という自虐風自慢が多くあり、自信がある人達が率先して書き込んでいるからだろうなぁ、ホントはボーダー上の人や間違いなく落ちたと思っている人も大勢いるんだろうなぁと思って見ていました。

すぐ寝るつもりが、テレビを見たり巨大掲示板を見たりしてだらだらしてしまい。21:00頃に巨大掲示板で「TACのホームページで午前の予想解答来てる。」という書き込みがあったのを見て、TACのホームページを見てみると確かに記載されていました。

TACのHPで午前の自己採点

すぐに、午前の自己採点をしてみると、結構あってるな、あれ?この問題この解答じゃないの?これ違うの?こんなに連続して間違えて大丈夫?と思ったら合ってる問題もあるな…という上がったり下がったりのジェットコースターのような感触で自己採点を終えました。結果は58/80問で7割強といったところ。ひとまず安心しました。そのまま、IPA:情報処理推進機構の公式解答を待つことにしました。

IPAの公式解答とTACの予想配点で午前と午後の自己採点

23:30頃にIPAの公式解答が出ているという書き込みを見つけて、IPAのホームページを見てみると確かに解答がありました。

午前から答え合わせをしてみると、あれ?TACの解答と2問違う解答があって、2問正答数が上りました。60/80問になりました。もう一度、TACのホームページを見に行くと、TAC独自の予想解答は消されており「【午前・午後】情報処理技術者試験センター公表の解答例をご参照ください。」との文字がありました。その代わり、講評と午前と午後の予想配点が掲載されていました。TACの配点で、午前75点でした。

次に、公式解答で午後の自己採点をしました。結論としては概ね結構手応えどうりでした。

分野 正答数 均等割点数 TAC配点 itec配点
1.セキュリティ 3/5 7.2 7 7
2.ソフトウェア 2/5 4.8 5 5
3.データベース 7/7 12 12 12
4.ネットワーク 2/4 6 6 7
7.ストラテジ 7/7 12 12 12
8.アルゴリズム 3/6 10 11 9.5
13.表計算 4/6 13.33 12 12.5
合計 26/40(65%) 65.33 65.5 65

概ね65点といったところでした。TACの講評によると、今年は午前も午後もやや難ということでしたので、逆得点調整で落とされることはないだろうなと思っていました。

合格発表まで

合格発表は約1カ月後の月曜日の正午にwebで発表されますので、少し時間がありますが他の試験に比べると早い方です。2ヶ月や3ヵ月合格発表されない試験もあります。

午後の試験のできが気になっており、逆下駄(逆ゲタ)と呼ばれる、受験者の点数を下げさせる方の得点調査があるかもしれない、そうなったらまた勉強かな等ともんもんとしている時期もありましたが、気にしても仕方がないので結果が出てから考えようと切り替えて気にしないようにしていました。

合格発表

その日は朝から合格発表のことが気になっていました。フライング発表されていないかなと気になり、9時、10時、11時、11時30分、11時45分と情報処理推進機構(IPA)のHPにアクセスして確認しましたが、合格発表の表示はされていませんでした。

発表はされていませんでしたが、リンクの名称から合格番号の掲示ページと成績掲示ページがあるのがわかりました。

そうこうしていると12時になったので、もう合格発表されているだろうと思い、スマホで何度も何度もグーグルの検索バーウィジェットに「基本情報技術者、合格発表」と入れて合格発表予定のページにアクセスしました。しかし、「○○日正午に発表の予定です」との表示がでるだけで、合格番号が見れません。

12時5分や12時10分に何度も何度も読み込みましたが、やはり合格発表のページは出ません。なんだかおかしいと思って巨大掲示板の基本情報技術者の掲示板を見ると「やった、受かってるー」とか「またもう一度受けるのかよ」とか「IPAのページ遅い(笑)」とか「スマホで見れないの?」と行った書き込みでいっぱいです。

私と同じ問題を抱えている書き込みは「スマホで見れないの?」というものです。ここに着目しました。多分発表前のページのキャッシュを自動で表示しているから、発表前のページが表示されているんだなと気付き、ページの更新をすると待ちに待った合格番号一覧のページへのリンクが出てきました。

合格者一覧で確認

ドキドキしながらリンクを踏んで、自分の受験番号を探します。が、・・・ない!焦ってページの下部を見ると、次のページへのリンクが・・・。なんだ、一つのページで表示されるんじゃないんですね。

気を取り直して、次のページで自分の受験番号を探しますが・・・ない!また焦ってページの下部を見ると、次のページへのリンクが・・・。何ページもあるんですね。

仕組みが分かるともう焦りません。3ページ目でめでたく自分の受験番号を見つけました。合格です。車の中からスマホで合格発表ページを見たのですが、思わず「よっしゃぁ!!」と言ってしまい、同乗していた知人がびっくりしていました。

成績照会で点数を確認

実はこの試験は合格かどうかのみならず、自分の成績も確認することができます。合格者一覧のページリンクの隣にある成績照会というリンクを踏んで成績照会を試みました。リンクを踏むと、受験番号とパスワードを入力するような案内があります。

受験番号は受験票に書いている番号なのでわかったのですが、パスワードってどこにあるんだろうってあたふたしていると、巨大掲示板で「パスワードは受験票①に書いてあるぞ」という書き込みを見ました。受験票①を見てみると確かに書いています。

間違えないように慎重にパスワードを入力すると、自分の成績が出てきました。

午前/71.25点
午後/67.00点
でした。内訳はわかりませんが、確かに合格点です。自己採点の時に作った点数表をもう一度引用して比較してみます。

分野 正答数 均等割点数 TAC配点 itec配点 本試験
1.セキュリティ 3/5 7.2 7 7
2.ソフトウェア 2/5 4.8 5 5
3.データベース 7/7 12 12 12
4.ネットワーク 2/4 6 6 7
7.ストラテジ 7/7 12 12 12
8.アルゴリズム 3/6 10 11 9.5
13.表計算 4/6 13.33 12 12.5
合計 26/40(65%) 65.33 65.5 65 67

TACやitecの自己採点点数より2点近く上がっています。人によって上がる人上がらない人、様々だと思いますが、自己採点より下がることがなくて良かったです。

合格してみて

約1ヶ月、約141時間の勉強で合格したわけですが、終わってみればあっという間で辛いと思っていた勉強期間の出来事も、遠い昔の思い出の様に感じます。

私が勤務する業界はIT業界ではないので、この資格を持てたことによる恩恵はさほどないのですが、ハードウェアやソフトウェア、ネットワークや基本的なプログラミングに関する基礎知識はあるという自信がつきましたし、どの業界の勉強をしても基礎的な力はつけることができるという、自分の適応力や汎用性に関する自信もつきました。
としては

この資格は決して簡単な資格ではありませんが、どんなに頑張っても取れないというものではありません。良書で勉強すればさくさくと実力がついて、順調に合格に至ることも可能だと思います。

IT業界に勤務する方の場合、この資格は登竜門的な位置づけにあるらしいので、基礎知識に関して一定の信頼を得る為にぜひチャレンジして獲得して欲しいと思います。

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