メトロノームで速読力を向上させる

自分の読む速さを速い又は遅いと感じたことがあるでしょうか。少し速いかもとか少し遅いかもとなんとなく感じていることはあっても、明確に標準速度と比べてどれくらい速いとか遅いとか把握している人はとても少ないのではないかと思います。

どんな試験でも何十時間あるいは何百時間と勉強する必要があり、非常に長い時間勉強します。勉強時間の中で教科書や参考書など何らかの文章を読む時間は大きな割合を占めます。今より読む速さが1.5倍ほど速くなれば勉強全体の進捗もそれに近い倍率で効率化することができるでしょう。

では、意識的に読む速度を速めることはできるのでしょうか。回答としてはできます。人が文字を読む速度は訓練によって速めることができます。

速読の訓練方法

速読の訓練方法としては、一度意味が取れるか取れないかぐらいの速さまで視線の動きを速めて、その速さに目と頭を慣らし、そして無理に速度を上げた状態を止める。一時的な速度上げを止めた後も目と頭は自然で無意識な状態で、訓練前より読む速度が上がっているというやり方を取ります。

例えて言うなら、高速道路で長時間運転していると、一般道に下りた後も無意識に速度を上げてしまいがちになる、または一般道の速度を非常に遅く感じるという現象に近いです。ちなみにその現象はドライバーズハイやスピードハイと呼ばれるそうです。

では、どうやって一時的に目と頭の速度を上げるか、普通に読んでいて「速く読もう」と心がけていただけでは、意味が取れるか取れないかぐらいの速さを保ちながら読むことは難しいです。

そこで、メトロノームを使います。メトロノームをご存知でしょうか。小学校、中学校の音楽の時間に見たことはないでしょうか。

これがメトロノームです。

真ん中の棒が左右に一定の間隔で振り子の様に動き、リズムを取ってくれるものです。
デジタルのものもあります。

最近だとアプリでも無料のものがたくさんあるみたいですね。

メトロノームの速さを表す60や70等の数値は1分間に何拍するかという数値です。仮に60にセットして動かせば、1秒に1回カチカチと音を出すことになります。こういったメトロノームの性質を利用して速読の練習をしてみます。

理解したか否かに関わらず、目を強制的に動かしてみる

私がとっていたやり方は、理解しているか否かに関わらず、メトロノームの音が鳴ったら次の行を読むというやり方でした。

カチと音がしたら次の行に進む。集中すればするほど、カチという音に焦ります。最初は1分間に60拍くらいから始めてみてはいかがでしょうか。
読む本の方は何でも良いと思います。小説でも、社会の教科書でも、資格試験の参考書でも問題ありません。

しかし、勉強に関する書籍で行う場合は未学習の分野の文章で行うのは避けたほうがいいと思います。急いで読んでいて速度が速すぎて意味が取れなかったのか、それとも内容が難解で意味が取れなかったのか、区別できないからです。速読の訓練は未学習分野の文章で行わないようにしましょう。

訓練を始めた後に、読書スピードが向上した後でも、初めて学習する分野を勉強する際には、読書スピードが多少落ちる時もあるかもしれません。しかし、初学分野には理解しなければならないことがあり、難度もバラバラなのでいたしかたないことだと思います。

1分間に60拍のテンポで音を出し、音が鳴ったら次の行に進むというやり方で試してみて、ほとんど意味が取れるようでしたら少し早さを上げてみます。次は1分間に70拍のテンポがいいと思います。上げた当初はテンポに追いつけず、読んでいる行の意味が取れていないのに次の行に進むことになるかもしれません。しかし、続けていれば目と頭が慣れてきて、例えば半分ぐらいしか意味が取れなかったのに、8割くらい意味が取れる様になったりします。9割意味が取れたら、さらに次の速さで試してみましょう。

そうして繰り返していれば、これ以上は多分速度は上がらない、訓練するだけでも頭が痛いと思えるラインが見えてくると思います。そうなったら訓練中止です。

そして、メトロノームを使った訓練が終わったら、メトロノーム無しで新聞や雑誌などの日常よく目にする機会のある文章を読んでみましょう。訓練前と読書スピードに変化があることに驚かされると思います。

一日10分程度で1週間ほど試してみてください。1週間やってみて、効果がありそうだと感じたら、自分の納得いくまで続けてみてください。逆に一週間メトロノームを使ってみて、微塵も読書スピードが変わらないと感じたらこの訓練に合わないということを疑ってみてください。

自分の読書スピードが遅いと感じている方は、この訓練方法を試してみることをぜひお勧めします。

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