なかなか成績が伸びない人達にありがちな6つの特徴

勉強コラム

学生時代になかなか成績が伸びないクラスメイトがいました。また、家庭教師をしていた頃にもなかなか成績が伸びない時期が長かったという生徒が大勢いました。私自身も中学2年生までは成績が低迷してなかなか伸びない経験をしています。

いろんな人の勉強方法とその結果を見ていくにつれ、勉強はしているはずなのなかなか成績が伸びない人達に共通した特徴があることに気づきましたので、今回まとめてみました。

勉強の成果を量でなく時間で計っている

よく、定期テストの当日に、友達同士で「昨日は1時間しか勉強してない」とか、逆に「5時間も勉強した~」という会話があると思います。
友達同士の会話であれば、それで構いませんが、長期間の試験勉強の進捗(進み具合のこと“シンチョク”と読む)を管理する上では、〇時間勉強したというのは、あまり良い尺度とは言えません。

例えば「1日で12時間勉強した」という人がいても、実際に机の上に集中して向かっていたのは3時間も無かったというのはよくある話です。

長時間の勉強の場合どうしても、疲労が溜まってきて、トイレ休憩の際にちょっとテレビを見てしまったり、飲み物が欲しくなって台所に向かったついでに小腹がすいていたのも思い出して、インスタントラーメンを調理して食べたり、なんとなくスマホをいじっていたら面白いサイトを見つけてしまって、ついつい時間が経つのを忘れてしまったり。

こういった時間も含めて勉強時間にしてしまい、自己満足に浸ってしまっている場合、勉強の成果を時間で計るのを止め、量で図る必要があります。この場合の量というのは、自分の頭に残っていく量、すなわち記憶量のことです。

厳密に言うと、試験勉強というのは丸暗記で記憶することだけではないので、記憶量というのは適切な言葉ではないのかもしれないのですが、問題を解き、その解答に至るための思考パターンを身に付けることや、小論文を書きながら論述テクニックを身に付けていくことも、自分の頭に残していく行為である為、広い意味で勉強量を記憶量とします。

勉強で壁に突き当たった時、スランプでうまく手ごたえを感じられない時などは、勉強量を時間で計り、自分を慰める材料を探したくなりますが、本来は時間ではなく、記憶量を意識すべきです。

人の合格体験記が自分にも当てはまると過信し過ぎている

どんな試験に挑む際にも先人の足跡、軌跡(つまり合格体験記)を参考にするのは大変効果のあることだと思います。

ただし、あまり鵜呑みにしないという意識を持つことも大事です。合格体験記は一般的に執筆者が第一志望校や資格試験に合格した時という喜びの絶頂時に書かれることが多く、喜びと自己肯定の気持ちあふれる中に書かれたものには、執筆者が行った勉強方法への自画自賛や客観性に欠けるものが含まれている場合があります

「私は直前の模試でも第一志望校E判定だったのですが、直前にこの問題集をやったところ、本試験でもほぼ同じ問題が出て、このとおり合格できました。E判定でも合格できるんだということを身をもって証明しました。私が生き証人です。本試験直前にはこの問題集が絶対にお勧めです。」

という様なことが書かれていても、「そういう例もあるんだな。運の良かった人なのかな」ぐらいで参考程度にしておくべきです。

模試での判定ですが、本試験前、〇ヶ月に、全体順位が〇位から〇位ぐらいの人はその後の本試験で〇人ぐらい合格しているという追跡調査によって経験的に算出されているもので、1~2割の例外はあるものの、精度はかなり高いです。

ちなみにE判定だと第一志望合格率が1割~2割なのですが、その運良く合格した人の話を聞き、自分も同様にそうなると信じるのは、1等の宝くじが当たった人の話を聞き、自分も当たると信じるようなものです。宝くじはやはり宝くじなのですから、鵜呑みにしないことが大事です。

そういった意識を持った上で、合格体験記を読むことは非常に有益であるため、大いに合格体験記を参考にして下さい。

満点を取るのにこだわり過ぎている

「満点狙うと効率が悪いよ」と高校3年生の頃、後に東大法学部に現役で合格した友人に言われました。

私は当時世界史が得意で、結構世界史の成績が上位にあることが私の自尊心の大部分を形成していました。私にとってセンター試験過去問で平均90点を取っていたのを、100点満点にレベルまでするのは非常に意味のあることであったし、狙いたいと思っていました。

しかし、そんなときその友人が「満点狙うと効率が悪いよ。90点から95点くらいでいいんじゃない?君は英語のリスニングと、生物が得点力悪いから、その苦手を潰す方が先だし、得点力上がるよ。合否は科目総合の得点力で決まるんだから。」

と言ってくれました。そうか、未完成のままほっとくという手もあるのかと目からウロコが落ちました。
実際友人の言った事はそのとおりだと思いますし、そのとおりにやって科目総合の得点力は大きく伸びました。

満点を目指すことを絶対的に否定はしませんが、自分の今の実力、そこから満点を目指すためにかかる時間と労力、その科目以外の他の科目の状況等を考えてそれでもこの科目の得点力を上げるべきかを一度自問自答してみてください。

目標設定が低すぎたり高すぎたりしている

試験勉強をするのは、○○大学に合格するとか、○○資格を取るという最終的な目標があって、それに向かって勉強をするわけですが、一般的にそのような最終目標を掲げた勉強の為に、一年ほど勉強を続けます。(社会人が資格の為に勉強する場合は一年を切ることが多いかもしれません。)

一年先の最終目標だけに焦点を合わせた勉強を続けると、まだ時間があると考えてしまう為に途中で中だるみ気味になってしまいます

そういった中だるみを防ぐ為に、途中で中間目標をいくつか立てた方がいいのですが、中間目標に適した期間は特に決まっていません。自分が適度な緊張感を保てる期間であればいいのですが、一般的なのは毎週の目標毎月の目標、それに加えて模試等を目標に設定する方法です。

それくらいの頻度で目標を立てていくと、試験勉強の期間で、目標を立てては結果が出て、また目標を立てては結果が出るというサイクルを数十回程度繰り返すことになります。

立てた目標に対して出た結果を数十回程度目にすることになりますが、立てた目標に対して達成が続いても、未達成が続いてもあまり望ましいことではありません。

目標に対して、達成が続いた場合

→立てた目標が簡単すぎた可能性があります。
目標が簡単すぎる場合、やる気が出にくくなるという弊害があります。また、目標が低かったので少ない勉強量で満足してしまい、もっとできたはずの勉強をしなくなってしまうという弊害もあります。

目標に対して、未達成が続いた場合。

→立てた目標が難しすぎる可能性があります
目標が難しすぎると「どうせ無理だ」と考えてしまって、やる気が出ないという弊害があります。どうせ無理だと考えて、目標を意識しなくなったら、目標を立てていないのと同じ状態になってしまいます。

結論としては、少し頑張ったら達成できるくらいの目標が望ましいといえます。達成率は5割くらいで構いませんが、目標を達成した時の達成感はヤル気に転化することができる為、6割~7割くらいの達成率がいいのかもしれません。

勉強したつもりになっていることが多い

参考書にインデックスを付けている時間、間違った問題をノートに切り貼りしている時間、図や表をコンビニでコピーしている時間等は、勉強に関する作業をしている時間ではありますが、勉強をしている時間ではありません。

読んだり、書いたりして脳みそに汗をかいていない為、それは勉強に関する作業ではあっても、勉強ではないのです。ここのところを間違ってしまうと、勉強の為に時間を費やしてはいるけど、思ったほど成績が伸びないということになってしまいます。

今後勉強した後に、「勉強の為に費やした時間の中で、頭を使って脳に汗を書いた時間は正味どれくらいだっただろう」と振り返ってみてください。意外と頭を使って集中している時間は少ないものです。

勉強法の研究に時間を使い過ぎている

これは実際自分が陥った考え方です。勉強方法を最も研究していた高校3年生の時に、この過ちに陥ってしまっていました。勉強法を改良すればするほど学習効率が上がると信じて、いろいろな書籍を読み、いろいろ試してみました。

その甲斐あって、いろいろな勉強方法を試して、自分の体験を通して取捨選択することができ、自分の勉強法というものが少しは確立されたのですが、高校生の間だけで通算何百時間も勉強法の研究自体に使ってしまっていました。

つまり、勉強そのものの時間を削って、勉強方法の研究に時間を費やす割合が多くなっていたのです。これでは本末転倒ですね。その何百時間を、勉強法の研究ではなく、勉強自体に使っていればもしかしたら本試験本番でもう少し点が取れたかもしれません。(今となってはわからないことですが)

勉強法の研究も悪いとは言いません。研究することによって、無駄が無くなり、進む方向の修正ができ、効率が良くなったとしたら、志望校合格や志望資格合格に大きく近づいたことになります。

が、しかし勉強法の研究に時間を取られすぎて、勉強そのものがおろそかになっていないかというチェックの視点を常に忘れないでください。

最後に

いかがでしたでしょうか。本人は気づいていないけれど、客観的に見ると非効率な方法で取り込んでいることはよくあるものです。上記で紹介した以外にもつい非効率なやり方をしているということは誰しもあると思います。自分の勉強がうまくいっていないと感じるときは客観的な視点で自問自答してみるということをぜひやってみてください。

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