「ビルメン業務はは初老のおじさんが脚立と工具を抱えて腰痛に悩まされながらプルプルと手を震わせつつ作業をしているイメージがある」と言ったのは私の知人ですが、そのイメージは正しくもあり間違っていもいます。
ビルメンとして働く人の種類も多様性に富んでいます。もちろん皆が皆初老で、おぼつかない手つきで作業をしているわけではありません。
私の知っているビルメンは、独立系の20代前半若手ですがスポーツをやっていたからかとてもはつらつとしていて、エネルギッシュな青年です。勤務場所は大型商業施設ですが、頻発する設備トラブルや膨大な検針業務もなんのその笑顔で元気です。
当然、テナントさんの前でもその笑顔を絶やしません。あるとき、アパレル系のテナントの女性スタッフから電話で管球交換を頼まれて、やはり明るく管球交換に向かいました。私も2人作業の相方としてついて行ったのですが、管球交換作業が終わったタイミングでなんとテナントの女性スタッフから手紙を渡されていました。
「後で読んでもらえますか」と言われていましたが、まぁ誰が見ても告白だとわかります。彼はフツメンで特に外見が良いというわけではないんですが、コミュニケーション能力がその女性の心を打ったのだと思います。はつらつとしているその姿は逆境に強そうですし、自信ありげにも見えます。彼と一緒にいて楽しそうにしている自分を容易に想像できたのでしょう。
何を言いたいかというと、ビルメンでも出会いは探せばあるし、モテることもありますよということです。ビルメンが自嘲的に「俺らは清掃のおばちゃんを見て妄想するだけだよ。」なんて言っているのを聞いたことがありますが、そんなことはありません。そういった悲観的な姿勢では、本当はつかめるはずのチャンスもつかめません。
明るくテナントの方には挨拶をしましょう。それが、今後会話が弾むきっかけになるかもしれません。そう信じて仕事をした方が、日々の気持ちが弾みますよ。きっと。