合格を左右する!電験三種試験過去問分析の要点

第三種電気主任技術者(電験三種)

どの資格試験でもそうですが、過去問分析が勉強の始まりです。過去問に全く手をつけずに試験直前まで勉強を進め、試験一週間前に昨年度の過去問を解いてみて腕試しをし、間違った分野だけ復習をして本試験に望むという人がいますが、そのやり方では電験三種試験には一発で受かりません。

過去問が学習を正しい方向へと導いてくれる

過去問分析は試験勉強の一番最初に始めると、その後の勉強が間違った方向がぶれてしまうのを防いでくれます。例えると夜の航海での灯台のようでもあるし、真っ暗な洞窟探検で出口からもれる光の様でもあります。

本当に難しい?電験三種難易度についての実際のところ
↑この記事でも触れていますが、電験三種試験は非常に範囲が広いです。過去問分析をすることで範囲の広い電験三種の試験でどんな問題がどんなレベルで出るのかというのを知ることができます。

過去問分析を行う際の留意点

電験三種の過去問は
こちらから手に入れることができますが、
一般財団法人電気技術者試験センター
過去問分析では

  1. 出題の形式(論述式か、マークシートか。計算問題か、穴埋め問題か、正誤問題か。)
  2. どんな範囲がよく出題されているのか
  3. どんなレベルの出題が多いのか
  4. いきなり過去問から勉強できそうか(理解して進めそうか)

をよく観察します。

1.出題の形式(論述式か、マークシートか。計算問題か、穴埋め問題か、正誤問題か。)

どう出題されるかで、勉強方法(インプット方法)が違ってきます。電験三種の場合、今は論述式試験ではなく、マークシート方式ですので、アウトプットの練習に時間がかかることはあまり無いと考えられますが、今後何らかの理由で論述式の試験が採用された場合、論述する長さによっては時間をかけた練習が必要になります。

また、計算問題が出題される場合、公式を一つ当てはめれば一発で解けるような短い問題の寄せ集めか(電験三種の場合いわゆるA問題)、大問の中に小問がいくつかあるような形式のものか(いわゆるB問題)で、対策も違ってきます。

前者の場合は、まずはとにかく公式を記憶することが大事です。公式を憶えるために短い練習問題を解くことが、そのまま試験対策として通じます。一方で後者の場合、公式一発問題の反復では、本試験で通用しない可能性が高いので、公式を頭に入れ、短い練習問題を解いた後に、複数の小問から成る大問で構成された問題集を一冊マスターする必要があります。

出題が穴埋め問題や正誤問題といった、いわゆる文章問題だった場合、過去問題に答えを書き込んで学習しやすくします。
そのときに活躍するのが

という赤いフィルムのチェックシートとそのチェックシートで消える赤ペンです。

穴埋め問題だった場合→チェックシートで消える赤ペンで正しい答えを書き込みます。こんな感じです。
IMG_20150215_0001

正誤問題だった場合→間違った部分を二重線やバッテンマークで消して、正しい答えをその側に書き込みます。(選択肢全体が間違っていたりして、どうしても正しく修正できない選択肢は選択肢の頭に×印を付けて読まないようにします。)選択肢を修正したり、修正できない選択肢に×印をつけたりする場合には、間違った箇所はなるべく目にしないようにして、間違った箇所を頭に入れないことが大事です。)
こちらはこんな感じ。
IMG_20150215_0002
IMG_20150215_0003

この作業を過去問10年分こなして、正しい選択肢をいっぱい手作りして、さらにそれらを3~5回読み込むと、どんなところが間違いとして出題されるかがわかってきます。そうすると、気分は出題者の様になり、問題を解くスピードも速くなります。

「あ、またこの選択肢でここがひっかけられている」と感じられたらしめたものです。見た瞬間に問題が解けるので、他の問題に時間を使うことができます。試験時間がタイトに設定されている電験三種の試験では、解くスピードが速いということは結構なアドバンテージになります。

2.どんな範囲がよく出題されているのか

過去問分析ではどんな範囲がよく出題されているかを把握することが大事です。電験では各科目とも範囲内を万遍なくA問題で出題されますが、それでも分析してみると「このテーマは出題数が多い」とか「このテーマの中でもこの形式の出題が多い」といった傾向をつかむことができます。

範囲やテーマごとの出題頻度の多寡がつかめたら、出題頻度の多い範囲又はテーマから優先順位をつけてマスターしていくことができます。早く勉強を始めた範囲やテーマは本試験までに復習する機会が増えることになります。

つまり、過去問分析をすることにより、出やすい範囲やテーマほど何度も復習できるようなります。

3.どんなレベルの出題が多いのか

これも勉強をする上で大事な要素です。
選んだ参考書や問題集を試験直前まで何度も復習していたが、試験直前に過去問を解いてみたら、全く本試験のレベルに届いていなかったということにならない為にも、まず過去問分析をして本試験のレベルを知る。そして、どの本とどの本をマスターすれば本試験で通用する実力がつくのかということを把握することが必要です。

4.いきなり過去問から勉強できそうか(理解して進めそうか)

ある過去問を目にしたときに「これは○年の○題目に出題されたものだ」と言えるくらい何度も復習し、過去問を頭に入れることが必要です。

過去問の問題を読んで、次に解答・解説を読む。それで理解できれば勉強の初期段階としては非常に効率が良いです。

しかし、電験の理論や機械といった計算問題がメインの場合、いきなり過去問の解答解説を読んでもほとんどわからないことだらけで意味がわからない人がほとんどだと思います(電気の仕事をしてきた人や二種電工、1種電工を先に勉強した人は過去問から読み始めてもスイスイ読み進めるかもしれません)。わからないまま無理に読み進めても、意味がわからないので勉強が嫌になってしまいます。

その為、過去問の解答解説を見て意味がわからなかった問題については、やさしく初学者向けに書かれた参考書から勉強を始めて、ある程度の実力がつき、過去問の解答解説の意味がわかるようになってから本格的に過去問の習熟を始めることになります。(過去問はできるだけはやくインプットしてしまったほうがいいという前提から考えると遠回りですね)

過去問分析の際には、自分は過去問の解答解説をスイスイ読み進めることができるかという視点を持って分析することをお薦めします。

まとめ

過去問分析では

  1. 出題の形式(論述式か、マークシートか。計算問題か、穴埋め問題か、正誤問題か。)
  2. どんな範囲がよく出題されているのか
  3. どんなレベルの出題が多いのか
  4. いきなり過去問から勉強できそうか(理解して進めそうか)

をよく観察することが大事。

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