ビル管(ビル管理士)、エネ管(エネルギー管理士)、電験(電験三種)持ち(ビルメン4点セットと消防設備士も取得済)が資格の取り方とビルメン業界あるあるを解説するサイトです。独学で慶應に入った勉強テクニックを余すことなく公開しています!

From West New(旧ビルメン案内所)

物件種類

商業施設勤務ビルメンの実態

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ビルメン激務現場の代表格として名高いのが商業施設です。他には病院やホテルなども挙げられますが、なんの商業施設も負けず劣らず激務です。

とあるビルメンの一日 ショッピングモール編でビルメンのタイムスケジュールの例は紹介していますが、これは商業施設ビルメンのほんの一部を切り取った例です。

商業施設でビルメンを経験してわかった、商業施設勤務がなぜ激務と言われるのかということについて説明をします。

お客様に非常に気を使う

作業中にお客様(入居者)に気を使うのはどのビルでも一緒です。照明の管球交換や空調のフィルター交換をしているときに付近に入居者がいれば、粗相の無い様に気を使います。

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物件オーナー側からすれば、入居テナントより賃料というお金をもらっている為、入居テナントがお客様となります。しかし、これはテナント入居形式で運営しているオフィスビルの話。商業施設やホテル等は入居テナントにさらに個人のお客様がいます。

ビルメン<物件オーナー≦入居テナント<個人のお客様

という関係になっています。(あくまでお金の流れをメインに考えた場合の力関係です。物件オーナーはときには入居テナントより強いです。)個人のお客様が一番強い立場にいます。一番強い立場の個人のお客様にもしものことがあってはなりませんから、管球交換時はもちろんのこと、脚立の移動時にも非常に気を使います。腰につけた腰袋からプラス・マイナスドライバーの先端が出てしまうのは仕方がないことですが、その先端が小さい子供の顔に当たらないかと常に細心の注意を払わねばなりません。気疲れするのが、激務度が高い要因ですね。

イレギュラーのイベント対応が大変

商業施設は施設内のにぎわいのために、常に何かしらイベントをやっています。施設内に屋台のような飲食店を出したり、新型携帯電話のデモンストレーションをしたり、クリスマスの電飾を付けたりと、全てを挙げることはできませんが、常に何かしらを企画しています。

そういったイレギュラーの催しには設備的なバックアップが必要不可欠ですので、その設営作業がビルメンの負担になっています。

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電気容量の調査をしてくれと言われた

期間限定のホットドッグ祭りを企画しており、ホットプレートを5枚使うので、既存のイベント用の盤の容量で足りるかどうか調べてほしいということでした。この依頼をスタートに
・使用するホットプレートのワット数の調査
・空き電源容量の調査
・当日の責任分界点の確認
・電気配線の敷設計画立案
・配線用モールの手配
等のタスクがビルメンに降りかかってきます。
これらをこなしても、ビルメンにはお金にならないわけです。ですから、基本的には面倒だなという気持ちなのですが、そこは大人ですしこれは仕事ですから顔にも口にも出しませんが、面倒な気持ちはゼロではありません。

3か月に1度くらいならば、日常業務の合間にこなせるのですが、毎月やると日常業務を圧迫しかねません。子供の夏休み時期に毎週こういったことを依頼されたときはさすがにきついと思いました。

テナントの入れ替え数が多い

商業施設のテナントは売り上げが悪ければ、物件オーナーと協議のもと退店させられます。テナントの売り上げと賃料が一部連動している商業施設が多く、売れるテナントを入れるというのが物件オーナー側が収益を増やす方策となっているので、これは仕方がないことです。週刊少年ジャンプが人気の無い連載を容赦なく打ち切っていくやり方に似ています。

商業施設の場合は、そういった退店と新しいテナントの入店をその商業施設の誕生祭や年末商戦前の様なイベントの前に一斉に行うことが多いです。約200店舗のうちの10%に当たる20テナントを退店させ、20テナントを入れることを毎年行っている商業施設にいたときはさすがに疲れました。約2~3ヵ月で退去や入居に必要な工事をしてしまうのですが、ビルメンは工事自体を行わなくともこういった入退店に伴う作業や監理事項は結構ありますので、その期間は大変です。

退去したテナントのショーウィンドウに目隠し防炎シートを吊るす

テナントが最終営業を終了した後は、店舗の中で商品の荷積み、搬出、内装の撤去等の作業が発生します。それを行き交うお客様に見られるのはみっともないので目隠しの防炎シートを吊るすのですが、それはビルメンの役目であることが多いです。

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退去したテナントの水光熱に関するメーター読み

テナントが退去して、原状回復工事まで終わった後は電気使用量、水使用量、ガス使用量をメーター直読みすることで確認し、締め計算をするのですが、そのメーター読み作業はビルメンが深夜で1人の時間となる24:00にしていました。

原状回復工事、、B工事、内装工事業者への指導と簡単な工事監理

テナントの入退店の時に工事はつきものですが、工事業者が工事ルールを守っているかをチェックするもビルメンの仕事の一つです。搬入搬出ルートを守っているか、搬出入用エレベーターを使用しているか、屋内で火気使用をしていないか、屋内で臭気の強い油性塗料を使っていないか、臭気の強い塗料を塗るときは事前に防災センターに申請して十分な喚気を行っているか、粉じんが発生する作業の時は煙感知器をきちんと養生しているか、ヘルメットをきちんと着用しているか、工事業者は決められた駐車位置を守っているか等工事に関する監理を任されることがあります。

ここに挙げたところを全部こなすとなると日常業務に影響してきますし、そもそも商業施設の入退店工事は夜間工事となっていますので、夜間の当直ビルメンの他に工事監理者としてのビルメンをもう一名手配しなければなりません。そうなってくると無償ではできないレベルの業務ですので、物件オーナー側に見積もりを出して改めて工事監理業務を発注してもらうことで業務をこなします。

しかし、いくら有償で行っていることとはいえ現場のビルメンのシフトの中で、休みを削って出勤することで工事監理業務を行っていますので体力的にきついことには変わりありません。また、工事中に何かトラブルが発生した時は工事監理をしていたビルメンの責任ですので、常に現場のいたるところまでに目を光らせて気を張っておく必要があります。精神的にも楽ではない業務です。

消防訓練の規模が大きい

私の知る商業施設では年に2回の部分消防訓練と年に1回総合消防訓練をしていますが、消防訓練の際に何をするかを企画するのもビルメンの仕事です。消火器の使い方を実際に示したり、消火栓について説明したり、実際に目の前で放水して操作したりします。毎回それだけだとマンネリ化するので、消防署に行って煙道内の通過を疑似体験できるテントセットを借りて煙道訓練をしたり、実際に火災が発生した想定で中央監視室で各現場から随時報告を受けながら火災対応訓練をしたりします。毎回何かオリジナリティを出しつつ訓練を計画・実行するのですが、毎回毎回新しいネタ出しをするのは大変です。

また、全館のテナントを巻き込む総合消防訓練では参加者だけでも500人を超える為、事前に計画を密に練っておかなければ、実際消防訓練が始まった後にグダグダになってしまいます。消防署との打ち合わせも行う必要がある為、消防訓練の計画には結構な時間をかけなければなりませんが、忙しい時期にこの計画も重なってきたときは大変です。

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最後に

商業施設のビルメンをするうえで、きついと思える点はまだまだありますが、思いついて書き出せたのは以上になります。これだけきつい点を書いておいてこういうことを述べるのも変なのですが、商業施設に配属されたからといって決して絶望を感じたり、くさったりする必要はないです。

商業施設では、オフィスビルでの何倍もの経験ができますし、きついと感じた経験は長い人生で他の現場に行ったときに必ず役立ちます。きついといってもビルメンの業務がきつくて鬱になった人を聞いたことがありません。(ビルマネはまた別です。ビルマネは業務によっては精神的に追い詰められることがあります。)もし商業施設に配属されたら1年以上は頑張って商業施設のビルメン業務から学べることを貪欲に吸収して欲しいと思います。

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