職業訓練校物語⑫~技能祭(文化祭)があるって知ってた?~

職業訓練校

前回の職業訓練校物語
職業訓練校物語⑪~8月9月は灼熱の実習場での実習地獄なんじゃ~
では、8月9月と気温が高い中で、工場の様な灼熱の環境で汗だくになりながら実習をこなすという日々を紹介しました。

それから1月ほどは、第三種冷凍機械責任者試験の筆記試験突破の為に、教室学習(座学)の割合が多くなり、比較的体力的には楽な日が続きました。そんな凪ともいえる職業訓練校生活が2週間くらい続きました。

クラスにリラックスムードが漂う

灼熱の中での実習の日々が終わったからか、クラスの中にはリラックスムードが漂い、「飲みに行こーぜ」「今日〇〇さんの家に遊びに行っていいですか?」みたいな会話が休み時間に増え始めました。

今までそんな会話が無かったかというとそうでもないのですが、秋頃になって涼しくなり、実習もひと段落したところで体力的な余裕もできて、皆の生活にちょっと遊びが入る余地ができたことで、訓練生達の気の持ち様が変わったのだと思います。

なぜ、働いていない職業訓練校の生徒が余暇時間に飲みに行ったりできるかというと、いくつか理由が考えられます。
1.貯蓄があった
・・・これは、一度社会人になった人がその職を退職して職業訓練校に通うことになった場合に考えられるパターンです。

2.失業手当の延長給付を受けている
・・・所定給付日数内の支給残日数が一定以上あれば、職業訓練校に通いながら失業手当の延長給付が受けられるようです。
詳しくはハローワークのこちらのページをご覧ください。

3.職業訓練受講給付金(求職者支援制度)を受けている
・・・失業手当の延長給付を受けれなくても、こちらを申請して、認定されれば月に10万円を支給されるようです。

4.アルバイトをしている
・・・職業訓練校にはアルバイトを認めているところと認めていないところがあるようです。アルバイトをする時間と労力があるのだったら一日でも早く就職すべきだという厳しめの方針で禁止しているところもあれば、生活費を捻出するために致し方ないので容認の方針で許可しているところもあるようです。

結局私は、誰の家にも遊びに行くことも無く、三冷の試験が終わった日に皆と飲みに行ったくらいで、その他に遊びという遊びもしませんでした。

ちなみに私はパチンコとかスロットとかもしない人間です。なぜかというと、ひとえに勉強をひたすらしていたことによります。30歳を過ぎていたので、ここで自分の人生を立て直さなければいけないという危機感が人一倍ありました。

※その甲斐あって、エネルギー管理士に一発合格し、電験三種も機械以外の理論、法規、電力を合格することができました。
その辺りの合格体験記はこちらを参照してください。
この勉強法で合格!エネルギー管理士(電気)合格体験記
この勉強法で合格!電験三種合格体験記

10月に技能祭(文化祭)が開催された

クラスメイトにリラックスムードが漂う中で、追い打ちをかけるように職業訓練校が開催する技能祭(文化祭)が開催されました。

毎年行われているらしく、各コースに分かれて技能を凝らした作品を制作して展示するとともに簡単な軽食を用意して来訪者を待ちました。一般の人でも偽装債の展示を見ることができます。

我が空調コースは空調の外装を取っ払って内部をスケルトンにした「冷凍サイクルの実物公開」とでも言えるような模型の展示とポップコーンを用意して応対しました。

ポップコーンは目の前でコンロであぶってポンポンと弾けさせてできたてをお配りしました。訓練生の家族や近所の住民の皆さんが「日頃訓練生はどんなことをやっているんだろう」という好奇心で見に来てくれて、学校内の人込みは夕方まで続きました。

他のコースの作品が秀逸!!

空調コースの作品は空調のスケルトン展示(冷凍サイクルの模型展)で、ちょっと地味かな~と思えるものでした。

でもしょうがないですよね。機械内部の構造を目に見えるように展示するのはなかなか難しいところです。
他のコースの展示品一覧はこんな感じ

自動車コース 自動車修理の動画を公開(修理体験コーナーもあり)
印刷コース 大きな模造紙を張り合わせるとできる巨大な風景画
パソコンコース ゲームのソフトウェア
建築コース 木材だけで作ったお神輿(おみこし)
電気コース シーケンス回路の模型
空調コース 空調内部のスケルトン
溶接コース 金属を溶接して作った生け花のようなデザインの一輪挿し
服飾コース 前年のパリコレ衣装の再現

となりました。

やっぱり、展示物の見た目がかっこいいのは建築コースが作った全て木製の神輿でした。

入学式の時は『ルーキーズ』や『クローズ』の様な不良そのものだった彼らが、よく半年程度で落ち着いた見た目になり、こんな立派なものを作り上げる技術力を身につけるまで勉強したもんだとめちゃくちゃ感心しました。

溶接コースが作った、生け花のようなデザインの一輪挿しもかっこよかったです。

一流のパティシエが作った飴細工の様な曲線を多く取り入れたデザインで、いい仕事しているなーと思いました。

各コースの作品を見て思ったのは、職業訓練校に入って約半年間どのコースも勉強と実習を一生懸命こなしているだけあって、かなりの技術力が身についているのだなということです。

その技術で既に仕事をこなしいているプロにはまだまだ及ばないとは思いますが、あと半年の間勉強と実習をこなせばプロについていけるくらいの技術力の基礎ができるのは明白でした。

職業訓練校に行って学べば、専門知識や技能が身につくのだろうかと心配している人がこのページを読んでくれていたら「大丈夫。絶対身に付きます」と教えてあげたいです。

技能祭りで他のコースの異性と仲良くなれたりするのか

これに関しては、人によるとしか答えられないような気がします。異性と仲良くなるのが得意な人は技能祭でなくとも、どんどん自分から積極的に話しかけるし、得意でない人は技能祭というイベントでもあまり話すことができず、異性と仲良くなれないでしょう。

ただ、一般論を言うと技能祭では皆少し非日常を感じており、気分が高揚しているので異性と話す機会があれば仲良くなれる機会は多いと思いますし、カップル成立率もいつもより少し高い気がします。

しかし、実際にはお互い定職に就いておらず定職に就くための専門技術を身につけるために訓練校に通って公費で勉強をさせていただいている身分なので、恋愛の方に気が向きすぎる人はあまりいなかったように思います。

技能祭が終わると三冷の試験が目標になる

ポップコーンを作りまくって配りまくって、17:00になったところで技能祭が終わりました。片づけは翌日行うので当日は帰りました。

技能祭が終わったことで職業訓練校生活の約半分が終わった実感がありました。いよいよ訓練校成果のB面が始まろうとしています。

この頃は10月の秋真っただ中ということもあり、感傷的で物思いにふけることが多かった時期でした。

自分は半年後どの会社に就職しているのか、自分の人生は持ち直すことができるのか、自分は家庭を持てるのか、そういう経済力を持てるのか、簡単に言うといろんなことに不安がありました。

不安がありましたが、それを払しょくするためには一生懸命勉強して、資格を取るのが一番でした。そういう意味では、この時点で第二種電気工事士を取得していて、エネルギー管理士を4課目合格していて、電験三種を三科目合格しているのは大いに不安解消になりました。

あとは三冷を取ればひとまず準備が整うことになります。不安は尽きませんでしたが、不安を払しょくするために一層勉強することを改めて決意しました。

次の目標は三冷(第三種冷凍機械責任者)試験の本試験です。第二種電気工事士の時と同様、クラス一丸となって10月の後半と11月の上旬に第三種冷凍機械責任者試験対策に取り組みました。

職業訓練校物語⑬~調子に乗って三冷ではなく二冷を申し込んだら先生に激怒されるの巻~へと続く

この記事の前には
職業訓練校物語①~オラ、ビルメンに興味を持っただよ~
職業訓練校物語②~筆記試験と面接と私~
職業訓練校物語③~入学式だヨ!全員集合~
職業訓練校物語④~さっそく退校者が出るの巻~
職業訓練校物語⑤~第二種電気工事士の筆記試験はみんな合格だ!~
職業訓練校物語⑥~クラス内に一瞬現れた不調和の兆し~
職業訓練校物語⑦~え、この時期に?いきなり来た有名企業からの求人~
職業訓練校物語⑧~第三種冷凍機械責任者(三冷)の合格が空調コースのメイン~
職業訓練校物語⑨~第二種電気工事士の技能対策で汗だくやで~
職業訓練校物語⑩~第二種電気工事士の技能試験は全員合格ではなかった~
職業訓練校物語⑪~8月9月は灼熱の実習場での実習地獄なんじゃ~
があり、この次の記事の後には
職業訓練校物語⑭~冬休みで怒涛の勉強の日々の疲れを取ったのさ~
職業訓練校物語⑮~年が明けたら就職活動が本格化!皆の就職先は決まったのか?~
職業訓練校物語⑯~感動の卒業式、ありがとう!行ってて良かった職業訓練校~
があります。

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