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青春回顧で大満足!2017年版実写『Ghost in the Shell』を見た感想と考察

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2017年4月8日に「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」を見てきました。日本公開が2017年4月7日ですから、公開の翌日ですね。映画見に行くことは基本的になく、約4年ぶりに映画館に見に行った映画だったのですが、公開翌日に見に行くほどの気合の入れようでした。

なぜ気合の入った映画だったのか?

この映画の基本情報

原題 Ghost in the Shell
上映時間 107分
製作年 2017年
製作国 アメリカ
出演者 スカーレットヨハンソン、ビートたけし他

公開後すぐに見たかった理由

元々、この映画は『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』として、1995年11月18日に公開されていたアニメの実写版だったからです。当時、知る人ぞ知るインパクトのある映画でした。日本語版の他、英語版で各国で上映され、アメリカやイギリスの(週間?月間?)映画ランキングで1位になったとか聞いたことがあります。

by カエレバ

 

1995年って結構前ですよね。22年前ですよw。22年というと、今40歳手前のこの記事を書いているおじさんは高校生でした。なんか先輩たちから凄いアニメ映画があるということで、友達の家で5人くらいで『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』のビデオテープの上映会をしました。当時の他の映画やアニメをぶっちぎるクオリティと世界観で、それはそれは度肝を抜かれた体験でした。

ちなみに、この押井守監督が作成した『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』はハリウッド映画『Matrix』のモデルになっています。マトリックスの監督であるラナ・ウォシャウスキー、 リリー・ウォシャウスキー両監督は、映画を撮り始める前にスタッフを集めて、1995年公開の押井守監督による『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』を見せて「このアニメの実写版のような映画を作るんだ」とイメージを伝えたと言います、そういう意味では、『Matrix』と2017年公開の『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』は1995年公開の『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』を起点とした兄弟作品になるわけです。

そういうわけで、先日は1995年のアニメ映画の実写版がハリウッドで作成されたということで、当時の友達とノリノリで見に行ってきたというわけです。

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率直な感想

1.ホワイトウォッシングに関しては、特に違和感がなかった

白人以外の原作のキャラを、実写版にするとき白人のキャラに変えることを「ホワイトウォッシング」というそうでして、スカーレットヨハンソン演じる原作の草薙素子もホワイトウォッシングされたというネット批判もあったそうです。その指摘を受けて、スカーレットヨハンソンは「二度と人種的に異なる役は受けない」とコメントをしたそうです。アメリカは多人種国家という面もありながら、白人による差別も現存しているという面もあり、映画のキャスティングには多様な批判を受けやすいことから人種的な配慮を行い、多くの人種が出演できるようにしていると以前から聞いていましたが、今回のキャスティングもそういった人種的な批判を受けてしまったということです。米国でのそういった批評をネットニュースで目にしてから、日本公開の映画を見たのですが、特にホワイトウォッシングに関しては違和感を感じませんでした。

理由①アニメ原作の草薙素子は、そもそもバタ臭い(白人の様な)顔つきと感じていた

あくまで個人的な見解です。元々のアニメではこんな顔ですからね。

by カエレバ

 

もともと目鼻立ちくっきりですから、草薙素子の外見に関しては白人っぽい印象を持っていて、今回特に違和感はありませんでした。

理由②ある日本人の脳だけ義体に移植されたという設定なのでストーリー的におかしくなかった

ストーリーの上では、草薙素子という女性の脳だけを義体に移植したという設定でした。移植された義体が西洋人っぽいフォルム(つまりスカーレットヨハンソンの外観)だったということならば別に白人が演じても良いのではないか?と思いました。

2.都市の外観や街並みなど世界観は『Akira』に影響を受けているのかなと感じた

1995年の『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』は結構、当時の他のアニメのクオリティとは一線を画した作品でしたが、もう一つ近いレベルの映画アニメで『Akira』という作品があります。こちらは1988年に公開されているので、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』よりも7年公開が早いのですが、この作品も作画のレベルや世界観の作りこみが高く、自分の中では1990年代のハイクオリティSFアニメ映画としてツートップな印象を持っていました。

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この『Akira』で出てくる都市の外観と2017年の『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の都市の外観は凄く似ているのかなと感じました。製作スタッフの中で『Akira』にも影響を受けた人がいるのかもしれないですね。

3.ビートたけしだけ日本語なのが?だった

映画を見る前から知っていたのですが、荒巻課長役はビートたけしさんでした。まぁ、それは製作側がそういうキャスティングをされたということですから、フーンと思って終わりなのですが、全キャストの中でビートたけしさんだけが日本語。その他の全員は英語で会話していました。電脳化された世界の話ですから、それぞれの思考がそれぞれの口から何語として出力されようが、翻訳されて相手に伝わるんでしょうねと解釈すれば、違和感は無くなりますが、映画を見てるときは「たけし日本語なんかい!」と思いましたw。

4.トグサのクオリティが予想以上に高くて、出てきた瞬間に笑ってしまった

同じくキャスティングについてです。たけしについては?と思いましたが、一方でトグサについては元のアニメに似てて嬉しかったです。原作ファンとしては「よく頑張って探したねw」と思いました。

5.結構原作をリスペクトしている印象は伝わってきた

トグサについては絶妙なキャスティングでしたし、原作の雰囲気やシーンをよく再現しているなと感じました。最後の多足戦車と素子が一騎打ちするシーン、さらにそこで素子の片腕が取れてしまうシーンは、原作ファンとして必ず見たいシーンでしたので、期待通り映画の中に入っていて大満足でした。

原作レイプという言葉があるように、実写化されるまたは映画化される際に、製作側が大きく原作の内容から乖離する作品にしてしまって原作ファンが大きく期待を裏切られるのはよくありますが、当作品に関しては基本的に原作にできるだけ寄せてくれていると感じられた作品でしたので一般的に落胆度は低いのではないかと思います。

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6.でも、素子の最後の言葉『ネットは広大だわ』は入れて欲しかった

とはいっても、原作そのままではなく、違うところもあります。原作ファンとして、素子の最後の言葉『ネットは広大だわ』はぜひ聞きたかったのですが、そもそも素子がネットに入り込んで終わるというラストではありません。その辺は、個人的には残念でした。

また、映画の冒頭にでは、素子用の義体に素子の脳を移植して、義体の人間が出来上がるシーンがあり、とても高揚感を覚える冒頭のシーンなのですが、1995年のアニメバージョンでは「謡Ⅲ~REINCARNATION」という民謡のプロの方達(わかりやすくいうとおばちゃんたち)が歌う挿入曲が流れていました。

当時高校生の自分が一番度肝を抜かれた箇所はこのシーンです。ハイクオリティのSFアニメの中に、おばちゃんたちが歌う民謡が挿入されていて、それでいて違和感は無い。そして、シーンの内容は一人の成人女性が2度目の生誕を迎えるような高揚感あふれるシーンであり、要素の全てが高いレベルの調和をしていて、そのシーンがあることでとても私の記憶の中に残る映画となっていました。

ちなみに「謡Ⅲ~REINCARNATION」は作成者の川井憲次氏が図書館通いをして、万葉集の中から言葉を紡いで作ったそうです。そんな、昔言葉あふれるこの曲は、冒頭の義体が登場するシーンでは出てきませんでした。

何らかの事情で削られたシーンもいくつかありますが、熱心な原作ファンはいくつか自分が好きなシーンが無いなと思うこともあるかもしれませんね。

7.義体は肉襦袢(じゅばん)みたいという評判だが、そんなに違和感がなかった

映画を見終わった後に「義体は肉襦袢(じゅばん)みたいでイマイチ」みたいな声をネットで見ましたが、そもそも自分は実写版の義体の質感がどうかという視点で映画を見ていなかったので、そこには気が回りませんでした。ですので違和感もなかったということになります。肉襦袢って何かというと、芸人がテレビでお相撲さんに扮するコントなんかをするときにお肉が付いたように見える着ぐるみみたいなスーツを着ているのを見たことがあるのではないでしょうか。ああいう、お肉の着ぐるみのことを、肉襦袢と言います。

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スカーレットヨハンソンのボディラインは肉襦袢には見えませんでしたが、年相応に重力に引っ張られてらっしゃるなと思いましたw(映画公開時点で32歳ということでした。撮影時点では1~2歳若かったと思います)

8.今のところ興行的には失敗ということらしいが、そもそもどうして作ろうと思ったのだろうか

映画が日本で公開されて、この記事を書いている時点で1ヶ月くらい経ちますが、いろいろネットニュースでこの映画の興行的な数字が良くないというニュースを見ました。細かい数字はわかりませんし、この記事を作成した後も動くと思いますが、製作費とマーケティング費を回収の見込みは予定よりも遅れそうだということでした。

私が映画館に行った公開翌日の入場状況もあまり良くありませんでした。客席は収容可能数の半分くらいしか埋まっていませんでした。ほとんど私と同年代のおじさまやおばさまでした。つまり私と同じように、22年前のアニメの実写版がハリウッドで作られたらしいから見てみたいという動機が働いていることが想像できます。中年層への訴求はある程度効果が出ているわけですが、若年層を映画館で見ませんでしたので、若年層への訴求はうまくいっていないことになります。

製作側に聞いてみなければわからないことですが、『Matrix』のラナ・ウォシャウスキー、 リリー・ウォシャウスキー両監督の様に、以前からこのアニメをいつか実写化するんだという思いを以前から持っていて、やっと成就したのかもしれませんね。

9.1995年の哲学的な問いと今回の哲学的な問い

1995年版『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』は、監督の押井守さんが2017年にインタビューで述べていたように、当時としては新しくて高いレベルのSFアニメに着手し、“電脳化によって記憶が容易に上書きできるようになっているならば、私という存在を定義できるのは何だ”という哲学的な問いやテーマを持った作品だったわけです。押井守さんの表現を借りると「当時としては攻めた作品だった」わけです。凄く言い得て妙な表現だと思います。

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一方で今回の2017年版『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』は、既に『Matrix』が先行して実写版は作っているし、何と言っても原作リスペクトをして多くの部分で原作を踏襲した作品である為、新たな哲学性も見られなかった。この辺が、この映画の評価を左右しているところだと思います。

この記事を書いている映画公開後約1ヶ月の時点で、映画評価サイトでの評点は5点満点中3点強です。この辺りの数字も評価が割れていることを示しているのだと思います。

まとめ

いろいろ人によって意見がある映画であり、これからもいろいろな意見が出る映画だと思いますが、僕は好きだし面白かったですよ。

補足

上の記事で“原作”という表現が何回か出てきますが、1995年版『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』のことです。
さらにその原作は、漫画版の『攻殻機動隊』であり、士郎正宗氏が原作者です。

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その士郎正宗氏が攻殻機動隊の数年前に作成した作品はこちら「アップルシード」です。

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DVDも大満足の出来でした。士郎正宗氏のSF作品は本当に考えさせられます。

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