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●資格 建設業経理士

こうすれば合格!建設業経理士1級 独学合格体験記

投稿日:2016年11月10日 更新日:

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目次

建設業の会社で経理部に配属されそうなので、建設業経理士を勉強することにしました。勉強したのはちょうど100日くらいです。日商簿記2級とファイナンシャルプランナー(AFP)くらいの実力はあったので、2級という響きが、自分にとってはぬるい試験のように感じていました。ちょっとしたプライドが影響したのかもしれません。

どこかのサイトか、何かの本で「日商2級を持っている人は、建設業経理士はいきなり1級でもいいでしょう」という記述を目にしたことがあり、その影響もあってか1級以外を受けるという発想はありませんでした。

まずは情報収集を開始

試験基本情報

試験について予備知識が無く、詳しく知らない資格だったので、まずはネットでこの試験について調べました。

試験実施回数 年2回
試験実施時期 3月上旬日曜日:春期および9月中旬日曜日:秋期(いずれも2016年実績)
試験形式 論述方式+選択肢問題+数値記入問題
合格点 いずれの科目も満点の70%の得点
合格発表時期  春期:試験の約2か月後、秋期:試験の約2か月後(いずれも2016年実績)

※1級は科目合格が認められており、合格した科目は5年間有効である。

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試験時間割

1時限目 2時限目 3時限目
1級 財務諸表

9:30~11:00

1級 財務分析

12:00~13:30

1級 原価計算

14:40~16:10

4級

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9:30~11:00

3級

12:00~14:00

2級

14:40~16:40

想定実力

内容 習熟レベル
1級 建設業原価計算、財務諸表論、財務分析 建設業簿記、建設業原価計算および会計学を習得し、会社法その他会計に関する法規を理解しており、建設業の財務諸表の作成及びそれに基づく経営分析が行える。
2級 建設業の簿記、原価計算、会社会計 実践的な建設業簿記、基礎的な建設業原価計算を習得し、決算等に関する実務を行えること。
3級 建設業の簿記、原価計算 基礎的な建設業簿記の原理及び記帳並びに初歩的な建設業原価計算を理解しており、決算等に関する初歩的な実務を行えること。
4級 簿記のしくみ 初歩的な建設業簿記を理解していること。

受験料

受験料
1級(1科目) 7,410円
1級(2科目同日受験) 10.600円
1級(3科目同日受験) 13,680円
2級 6,280円
3級 5,250円
4級 4,220円
2級、3級(同日受験) 11,530円
2級、4級(同日受験) 9,470円

※受験申込書で申し込む場合は上記金額に申込書代金310円(消費税込)の費用加算される。インターネットで申し込む場合は上記金額にネット申込手数料310円(消費税込)の費用が加算される。

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合格率

1級財務諸表 25%前後
1級財務分析 25%~35%前後
1級原価計算 20%~25%前後
2級 35%~40%前後
3級 60%前後
4級 75%~80%前後

調べてみた印象

この試験のことを調べてみて、感じた印象は

・年に2回試験をしているので、取り組みやすそう
・受験料が3科目で13,680円というのは高い。
・1級は3科目あり、全体のボリュームがありそうだが、科目合格性があるので合格しやすそう。
・科目合格期間が5年というのは長い。
・1級の合格率は、ほとんどの年で20%を超えている。税理士試験の10%という合格率に比べると合格しやすいだろう。

というものでした。この時点ではきちんと勉強すれば普通に合格できると信じて疑っていませんでした。(実際は“きちんと”のレベルで勉強を進めるのも苦労し、“普通に”の様に涼しい顔でも合格できませんでしたが・・・)

過去問を分析することから始めた

次の試験日である9月11日に受験することは決めた為、いよいよ本格的に勉強を開始することにしました。ここで、いきなり基本書を読み始める人がいますが、試験のテク二シャンは過去問分析を行います。

ネットでこれといった過去問が公開されているのを探せませんでしたので、過去問題集を買うことにしました。
買ったのはこちら

TAC建設業経理士検定講座 TAC出版 2016-06-24
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まともに定価で買うと、1冊1,728円×3冊で5,000円以上するのでAmazonマーケットプレイスで購入しました。自分が買ったのは書き込みありのもので、1冊800円程度だったと思います。半分程度費用を削減できました。ちなみにこれらの本は5年以上前に出版されたものですが、気になりませんでした。会計業界を取り巻く環境は5年で劇的に変わるというものでもないので、今回は新しさよりも価格を重視しました。結果としてそれでよかったと思います。

過去問を購入して揃えた後は、1度全体的にパラパラと読んでみました。計算問題に関しては、中問が数問出て、最後に大問が出題されるんだね。最後は時間がかかる総合問題なんだ。途中をミスして1問丸々をふっ飛ばさなければなんとかなりそうだとか、具体的な戦略を描けたのですが、論述問題に関しては頭を悩ませました。

1.問われ方が漠然としており、解答欄も自由度が高すぎて、本試験できちんと書けるのか不安な感じ。
2.どういう参考書をどういう風に活用すれば、論述問題の解答として使えるような定型文言が頭に入るか勝利の方程式が組みたたない(わからない)

という2つのわからないが頭に浮かびました。

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ゴールがぼんやりとしか見えないので、最短距離を走れるかわからないといった状況なのですが、最短距離でなくとも走ってしまえばいいわけですから、ひとまず定番の参考書を買って読むことから勉強をはじめることにしました。

基本書を読み込むことに

買った基本書はこちらです。

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偶然にも過去問題集と同じシリーズでした。こちらも、費用を抑える為にamazonマーケットプレイスで購入しました。

ひとまず一通り読むことから始めました。

財務諸表論

この科目は、日商簿記だと「商業簿記」、税理士試験だと「簿記論」と言われている科目です。日商簿記2級は持っており、税理士簿記論の勉強経験はあったので、ベーシックな知識はありました。

ただ、テキストを読んでいくといくつか建設業独特のテキスト編集点に気が付きました。具体的には
①“損料計算”という仮設材料等や機械などの費用化のルールに関するテーマがある。
②“JV会計”(共同企業体会計)という、ジョイントベンチャーの会計に関するテーマがある。
③退職給付会計等は割とあっさり。数理計算上の差異、過去勤務差異等の用語が出てこない。(つまり取り扱わない。)
というものでした。他の資格試験のテキストと一つ一つ照らし合わせて検証したわけでは無いので、③についてはまだまだあるのかもしれません。

財務諸表論に関しては、つっかかることなく読めました。投資有価証券の評価方法である、全部純資産直入法等の周辺知識等を忘れていましたので、忘れているところはどこだろうかと自問自答しながら読み進めました。通読したのは1回のみで、その後すぐに問題演習に取り組みました。

財務分析

この科目は始めて勉強します。テキストを読んでいくと、40~50種類くらいの多くの財務分析の指標や公式が次々に出てくるのですが、普通に読み進めるだけでは、どの指標がどの指標の上位概念なのか、下位概念なのかという体系がわからなかったので、こちらの様な体系図のまとめファイルを作成しながら読み進めました。サンプルはこちら




そうして、一通り読むと、今度は公式を頭に入れるために暗記カードを作りました。
どんな試験とも抜群に相性が良い勉強法~カード式勉強法~

カードを作ることで、通勤電車の中や会社の始業前、昼休み、喫茶店等でひたすら回転させることができ、全ての指標を1週間程度で頭に入れることができました。

この工夫で、各分析指標や公式が体系的にしっかりと頭に入った為に、この後は問題演習へと移りました。

原価計算

この科目は、日商簿記2級、1級での原価計算(工業簿記)と内容が大きく重なります。(ほとんど同じかも)少し違うなと思ったのは、日商簿記での原価計算では、商品の自製か購入、作業を簡略化する機器を購入するか否か等のキャッシュフローを伴う経営判断などは“意思決定会計”という名称だったのですがこの試験の原価計算では“特殊原価計算”と呼ばれていました。(内容は同じようでしたが。)

原価計算も一通り勉強したことがあったので、テキストを通読するうえでは特につまづきませんでした。明らかにわかっているところは飛ばして飛ばして、かなりのペースで最後のページまで読み。早々に問題演習に移りました。

勉強時間と残りの期間

テキストを一通り読み終えたこの時点で、6月の勉強開始から1ヶ月経過していました。1週間で平均して15時間ほど勉強していたので、1ヶ月で約60時間ほど勉強していました。残りは3ヶ月と10日ほどです。
2か月目からは過去問演習と、論述問題対策に取り組むことにしました。

2ヶ月目は過去問演習から始めた

2ヶ月目は過去問分析の際に買っていた過去問に取り組みました。
買っていたのはこちら

合格するための過去問題集 建設業経理士1級 財務諸表 (よくわかる簿記シリーズ)
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です。

問題演習を行う上でのマイルール

各科目の過去問題集の目次付近に掲載されていた、出題表を見て自分にとって弱そうなところから解いていきました。解いていく中で気を付けたやルールとしたことは、

1.いつ解いたのかをはっきりさせる為、問題に日付を入れる、
2.解けた問題に関しては、日付に加えてレ点を入れる。
3.解けなかったが、解説を読んで理解できた問題は-印を入れる。
4.初見で解けた(レ点が)ついた問題は本試験まで解かない。(1割くらいありました。)
5.レ点が2回連続で並んだ問題は、本試験1ヶ月前に解き直すまでもう解かない。
6.-印が3つ並んだ問題は、なかなか解けるようにならなかった問題なので、赤色をつけて反復回数を上げる。

ということでした。

第五問を解くには集中できる環境が大事

ルールが決まれば、自分が弱そうなところからがむしゃらに解いていくだけですが、毎日の勉強生活の中にある程度ルーティンができてきました。平日の自分の生活の中の勉強時間といえば
1.朝5:30に起床した後に身支度を終えた6:00から7:30の90分程度
2.会社に着いてから、始業までの40分程度
3.会社の昼休みの30分程度
4.終業後の喫茶店やマクドナルドでの60分程度
5.帰宅してから、21:00~22:00の60分程度
が基本時間です。

この勉強時間を集中できる時間帯ごとに並べると2→4→3→1→5、つまり
2.会社に着いてから、始業までの40分程度
4.終業後の喫茶店やマクドナルドでの60分程度
3.会社の昼休みの30分程度
1.朝5:30に起床した後に身支度を終えた6:00から7:30の90分程度
2.会社に着いてから、始業までの40分程度
という順番になります。

つまり、家ではあまり集中してできていないんですね。

一方で、どの科目も最後の第五問は総合的な大問となっており、解くのに1時間弱ほどかかることはざらにあります。つまり一定の時間と集中できる環境が必要ということです。その中で、第5問が解けるほど集中できる環境は
2.会社に着いてから、始業までの40分程度
4.終業後の喫茶店やマクドナルドでの60分程度
これくらいです。この時間の中で第五問を解き、それ以外の時間で第五問以外の問題演習をするというサイクルが出来上がっていました。

論述問題にも取り組んだ

2ヶ月目は論述問題にも取り組んでいます。この論述問題というのがこの試験での一番の頭の悩ませどころかもしれません。何故かというと、100点満点中70点が合格ラインという条件の中で、論述問題の配点が20点あるからです。

論述問題は対策していないテーマがあると大問が丸々ぶっ飛びかねない問題です。そうすると、残りの論述以外で80点中70点を取らなければなりません。そうなるとめちゃめちゃ難しい試験になりますので、いかに論述で点数を拾っていくかということに苦心しました。

余談ですが、本試験終了後に巨大掲示板でこの試験に関する皆の試験対策に関する書き込みを多く見ましたが、論述問題以外で70点確保することに執着している方が結構いて、それが功を奏しているようでした。自己採点でも論述は採点しにくく、定量化できない為、論述はできればラッキーで計算や語句穴埋め問題で点数を稼ぐことに注力したほうがいいのかもしれまえせん。

この頃の自分はそういった受験テクニックに詳しくなかったので、いかに論述で点を取るかに苦心していました。

私の論述対策テクニック

私の論述対策テクニックは、建設業経理士資格が創設されてから、1級は19回試験が実施されていましたが①.その全ての問題と模範解答を読み込むこと②.解答の要旨を箇条書きにしてカード化することそして、③用語の定義は呪文のように暗証して目と耳で覚えることでした。

①.その全ての問題と模範解答を読み込むこと

過去19回分の過去問題と解答例をPDFで掲示しているサイトがあったので、解答例を印刷して5回ほど読みました。その時に感じた印象は、各科目とも19回の出題履歴の中で結構頻出しているテーマがあるなということでした。

②.解答の要旨を箇条書きにしてカード化すること

論述の採点基準は、キー概念やキーワードがいくつ入っているのかだと思います。(でなければ採点できない?)膨大な解答例を一言一句記憶するのは不可能なので、要点だけを抑えれるように解答例から要点を抽出して箇条書きや簡易図にたものをカードに書いていました。
例えばこんな感じ



解答例の要点は箇条書きしていましたが、一方で会計用語の定義等は定型文があり記憶できそうな分量でしたので単語カードを利用してカード化していました。


dav

dav

保管方法はこんな感じ

これらは何度も何度も繰り返して、声に出して暗唱していました。詳しくは下に書いています。

③用語の定義は呪文のように暗証して目と耳で覚えること

こちらの過去記事で書いていますが
試験勉強に音読を取り入れる
音読の効用
音読と黙読の比較
音読や暗唱というのはものを覚えるうえで非常に有用です。5感を活用して記憶すると忘れにくいということを知識として知っていましたので、3日に1度は暗唱を一巡していました。

この様な勉強法で論述問題に関しては順調に勉強できていました。

勉強時間と残りの期間

6月の勉強開始から2ヶ月経過していました。1週間で平均して15時間ほど勉強していたので、2ヶ月通算で約120時間ほど勉強していました。残りは1ヶ月と10日ほどです。
3ヶ月目も変わらずに過去問演習に取り組むことにしました。

現在の状況の整理

勉強は順調です。特に問題を感じているわけではないですが、強いて挙げると

1.まだ過去問の計算問題や語句選択問題の演習が1周程度しか終わっていない。まだ完全に解けない問題が半分以上ある為、このペースを保って全ての問題に2回以上解けたマークのレ点が並ぶようにしなければならない。
2.使っている財務諸表のテキストに掲載されている論述論点に網羅性が足りない気がする。税理士の財務諸表論ではもっと深く突っ込んで論点解説されていた気がする。

というものでした。

ではどうするか
1.に対しては、風邪をひかないように体調管理に気を付けてること、またやる気(モチベーション)管理に気を付けてやる気が失われないようにすることが大事です。
勉強に対するやる気の出し方

2.に対しては、税理士試験の財務諸表論のテキストで論点を補完することにしました。(結果的にはこれが大正解でした。本試験では税理士試験のテキストに記載されている論点が出ました。)

ちなみに買ったテキストはこれです。

この本から、建設業経理士の財務諸表論のテキストに書いていないことを抜き出して、カード化しました。

3ヶ月目は淡々と過去問題集とまとめノートをこなすことに集中

3ヶ月目はひたすら、過去問題集の計算問題を解きまくりました。すでに解けている問題でも、少しでも早く解けるような工夫を考えながら取り組みました。

また、勉強しながら学んだことを整理するためにまとめノートを作っていました。
こんなものです。

財務諸表論





財務分析






原価計算



テキストを読みながらよくわからないなと感じたところはこのまとめノートを作って頭をすっきりさせていました。最終的には全科目ほぼ全分野のまとめノートを作りました。

このまとめノートを反復することを3ヶ月目の勉強に加えました。

3ヶ月目開始時点で残り日数は40日程度ですが、残り日数にしては順調に勉強は進捗していると考えられます。
3ヶ月目の勉強に特に変わったことはなく、そのまま4ヶ月目の約10日間の勉強に突入し、試験当日を迎えました。

勉強時間と残りの期間

6月の勉強開始から3ヶ月と10日ほど過していました。1週間で平均して15時間ほど勉強しており、3ヶ月と10日の通算で約200時間ほど勉強していました。後は本試験を受験すれば終わりです。

いよいよ、本試験当日になりました。約100日に及ぶ試験勉強の成果を発揮すべき時です。

試験当日は朝型スタート

気持ちがはやって朝6:00には目が覚めた

試験対策は万全にしていたのですが、やはり少し緊張していたのでしょう。朝6:00には目が覚めてしまいました。1級の試験時間は9:30から始まります。30分前集合と考えても9:00まで後3時間はあります。もう試験当日なので「今更やったところでたぶん得点力は変わらないよ」という気持ちが「ぎりぎりまで勉強すべきだ。直前に目にしたところが出題されるかもしれないじゃないか」という気持ちに勝っていましたが、せっかく早く起きてしまったので、喫茶店かマクドナルドで朝ご飯を食べながら勉強することにしました。

早めに出発

身支度を30分くらいで終えて、6:30に家を出ました。6:45に電車に乗って、試験会場がある大きな駅に向かいます。早朝に空いている喫茶店を探すのが面倒だったので、よく利用している駅ビルの中のマクドナルドで朝食を食べつつ勉強することにしました。朝マックを食べながら、まとめノートとまとめカードをよく見て、今まで勉強した範囲の論点や数式、解答テクニック等を思い出したり確認したりしました。

試験直前の為、そんなにがつがつと勉強する気はなかったのですが、いざ始めてみると結構集中していろんな要点を確認できたので、勉強してよかったなと思いました。

1時間前には会場入り

ふと時計を見てみると、8:30になろうとしていたので、もう試験会場に行ってから勉強したほうがいいかなと思い、マクドナルドを出ました。試験会場まで徒歩で15分程度だったので8:45には試験会場に入りました。試験会場は大手予備校でした。大手予備校の半分ほどの教室を借りて建設業経理士の1級~4級の試験を実施するようでした。

その教室では自分が一番でした。

まもなくポツリポツリと受験者と試験官が入ってきて、試験官は2人、受験者は25人くらいになりました。座席には受験予定者のラベルが貼ってあり、合計で35席ほどあったので、10人程度は受験申し込みをしていながら受験しなかったことになります。

試験20分前には試験官による試験における注意事項の説明が始まりました。1限目の財務諸表論の問題用紙と解答用紙が配られます。
試験対策としてやることはやったと思っていたので、不思議なほど落ち着いていました。

1限目:財務諸表論

「それでは始めてください」という指示があり、問題用紙をめくりました。A2っていうのかな?広げると、A3縦のサイズを二つ並べた大きさの問題用紙で結構大きいです。

ちなみにこんな感じのものです

開くとこんな感じ

第一問の論述問題を下見

ざっとみると、第一問目の論述以外はオードソックスな問題に見えました。しかし第一問はひやひやする論点でした。引当金を計上する目的とその要件について説明しなさいという問題と工事損失引当金について説明しなさいというもんだいでした。

引当金を繰り入れる目的とその要件については、税理士試験の財務諸表論のテキストから論点を抜き出しカード化していたので、解答がすぐに頭に浮かびます。工事損失引当金については確かどっかでみたなぁという気持ちのまま、いったんは論述以外の問題から解くことにしました。

第二問の退職給付会計の語句穴埋め問題を解く

第二問は退職給付会計のテーマです。全問正解ではありませんでしたが、手堅く取れるところは取りました。

第三問の○×問題を解く

第三問の○×問題8問を解きました。解いているときは結構自信をもって解いていましたが、自己採点すると思ったほど合ってはいませんでした。

第四問のヘッジ会計の問題を解く

次はヘッジ会計に関する第四問を解きます。正直、建設業会計の試験ということでヘッジ会計が大問で出るとは思っていませんでしたので、手薄な論点でした。とりあえず解答欄は埋めましたが、合っているという自信はありませんでした。

第五問の総合問題を解く

90分の試験で、第二問、第三問、第四問を終わった時点で残り45分くらいでした。まずい間に合わないという気持ちで慌てて第五問に取り組みます。計算間違いがないように、慎重かつ速やかに仕訳を計算用紙に略して書いていきます。

落ち着いて各勘定科目について集計して解答用紙を埋めました。この辺りからとにかく時間がないという気持ちの記憶しかありません。
残り時間25分弱で第一問の論述問題に取り組みました。

第一問の論述問題を解く

見直し時間で5分ほど使うとしたら、後20分弱で論述問題を2題とかなければなりません。マジでやばいと思いました。引当金を繰り入れる目的とその要件については、下書きをほとんどせずに書き始めました。文章の推敲も何もあったもんじゃありません。とにかく思いつく論点を詰め込んで解答用紙を8割くらい埋めました。

そして、工事損失引当金の問題を解きます。確か、予定原価よりも実際原価がかかってしまって原価が売上を超過して逆ザヤになってしまいそうなときに、合理的に損失を見込んで計上する引当金だったかなぁなんて考えながらそれっぽいことを書きました。

時計を見ると残り5分無い感じです。猛スピードで解答の転記間違いや漏れがないか、考え違いをしているところはないかなどを確認していると試験官の「解答をやめて下さい」という声が響きました。

試験が終わると1限目から結構頭が疲れて放心状態でした。
手ごたえとしては、論述も書けたし大きなミスが無ければ受かっているかもなという感じでした。

計算用紙はこんな感じになりました

昼休憩

昼食を兼ねた休憩が1時間ありましたので、行きがけにコンビニで買っていたおにぎりを二つ食べました。頭が非常に疲れたので、残りの休憩時間はスマホをいじってぼけっとしていました。

2限目の試験開始20分ほど前になると試験官が2名入ってきて、2限目の試験の説明を始めました。

2限目:財務分析

試験官の指示のもとに財務分析の解答を始めました。

第一問の論述問題を下見

成長性分析の意義を説明しなさいという問題と成長性分析における成長率と増減率について述べなさいという問題でした。う~ん、成長性分析の意義だと1行くらいで説明が終わるから、どこまで膨らまして説明するかだよなぁと感じました。また、成長率と増減率はいずれも前期数値が分母になることは共通しているが、成長率は分子が当期数値、増減率は当期数値-前期数値なところが異なる。後はこの数式的な違いをどう説明するかだよなぁとぼんやり考えてひとまず下見を終えました。

第二問のキャッシュフロー計算書に関する穴埋問題を解く

無難にこなしました。10分もかからずスイスイ解けました。たぶん8割以上あっていると思います。

第三問の財務分析総合問題(中規模)を解く

過去問ではこの第三問は得意でいつもほとんど満点状態で解けていたのですが、本試験ではなぜか途中で手が止まってしまい、後の問題は芋づる式に解けませんでした。財務分析はこの様に芋づる式の間違いがあるのが厄介です。解答できた箇所が全てあっていても恐らく半分程度しか点数はもらえない気がします。

第四問の損益分岐点分析に関する問題を解く

この問題もすらすらと解けました。もともと損益分岐点分析の概念と式をしっかりと抑えていましたので、過去問では大体どんな問題でも
解けました。この問題でもおそらく満点だという手ごたえでした。

第五問の総合問題を解く

第二問、第三問、第四問を終わった時点で残り45分くらいでした。財務諸表論と同じペースで解いていることになります。ということは、
このままのペースではまた、第一問の論述問題を解く時間が凄く短くなるということです。急いで第五問を解かねばと思いました。財務諸表論の第五問とは違い、財務分析の第五問は語句選択問題が少し入っています。まずはそちらを5分もかからずに解きました。そして、メインの財務指標の計算問題に取り掛かります。

これが意外とできなくて、つっかかりながら進もうとするも時間を取られてしまいます。7割くらいは解けましたが解けなかった3割くらいの問題について、エイヤっという気持ちでなんとか式を作って答えを無理やり出した時点で、残り25分。1限目の財務諸表論と同じペース配分になってしまいました。

見直しで5分使う予定なので、論述問題は20分で解かねばなりません。

第一問の論述問題を解く

問題は最初の問題が「成長性分析の意義を説明しなさい」でした。何を書くのか、まずは下書きを箇条書きを作りました。箇条書きを3分ほどで作りました。その後、解答を書きました。成長性分析の意義については、分析をどういう風に企業経営に活用できるかということについて書いたと思います。思いますというのははっきり覚えていないからです。それくらい必死でがむしゃらに書きまくりました。

次の問題が「成長性分析における成長率と増減率について述べなさい」でした。こちらは計算式がそれぞれありますので、計算式の構造に触れつつ、それらをどういう形で経営に活用できるかについて書きました。最初の問題の解答と重ならないようにするのが大変でした。いや、重なっていたかもしれません。多分重なっていたと思います。採点基準が甘々なことを祈りつつ、必死で解答を書きました。

試験終了5分前に論述の解答を書き終わりました。残り5分を使って、解答の転記ミスや誤字脱字をチェックしていたら「解答を止めて下さい」という声が響きました。

2限目もどっと疲れました。手ごたえは論述の採点次第で合格かもしれないというところでした。
計算用紙はこんな感じになりました

休憩時間

休憩時間は1時間と10分ありましたので、頭を休める為にちょっと目をつむったり、スマホを開いたり、ipodで音楽を聴いたりして過ごしました。特に音楽は疲れた頭をちょっとリフレッシュして癒してくれました。

そうこうしていたら、あっというまに50分経過し、試験官が2名入室してきました。3限目の原価計算の試験説明を始めました。まもなく試験開始の時刻になり3限目の試験が開始されました。

3限目:原価計算

これまで同様第一問の論述問題の下見から始めました。

第一問の論述問題を下見

第一問の内容としては、最初の問題が「建設業において経常的に実施される事前原価計算の種類を挙げて、それぞれの内容を説明しなさい」でした。これは今まで何度も何度も出題されている論点です。思わず心の中でガッツポーズしました。

もう一つは「機会原価とは何かについて説明しなさい。なお、支出原価との違いにも言及すること」でした。こちらも日商簿記1級の経験で意思決定会計(建設業会計でいうところの特殊原価計算)をよく学んでいたので、よくわかっていました。支出原価との違いもわかります。またまた心の中でガッツポーズをとりました。

他の問題に先に手を付けて、最後に論述問題を解く作戦は1限目、2限目と変わりません。

第二問の工事原価に関する穴埋問題を解く

6割程度はわかりました。後の4割は指運です。考えてもわからない問題は早々に切り上げて次の問題に移りました。

第三問の工事進行基準に関する問題を解く

工事進行基準に関する問題でした。工事進行基準に関する問題はいつも過去問演習できっちりと正答していたので、楽勝かなと思ってといてみたら、問題文が見たことない表現でした。

あれ?工事進行基準なのに各年度の完成工事高の金額が既に表示されている。何をどうしたらいいんだ?と思いました。問題文の意味を読み取る為に、図解で整理してみました。その作業に5分ほどかかりましたが、そのおかげで理解できました。なるほど与えられている各年度の工事完成高から各年度の工事原価と見込みの残工事原価を推定するのだなとわかりました。さすが本試験、予想外の問題が出題されます。

思いの他時間がかかりましたが、しっかりと解けて次の問題に進めました。

第四問の意思決定会計(特殊原価計算)に関する問題を解く

意思決定会計(特殊原価計算)に関する問題です。得意な分野なので、スイスイと解けましたが、一問ミスっていました。正味キャッシュフローの算出だったのに、割引現在価値を計算していたことが後でわかりました。

第五問の総合問題と第一問の論述問題を残して、残り45分くらいでした。1限目、2限目とほぼ同じです。この試験は間に合わないように作っているのだろうかと勘繰りたくなるほど毎時限時間が足りません。急いで第五問の総合問題を解くことにしました。

第五問の総合問題を解く

見慣れない論点はありませんでしたので、慎重にしかし素早く解きます。原価計算の総合問題は途中の問題を間違えば大問のほとんどがぶっ飛ぶ性質があるので、慎重に解きました。

第一問の論述問題を解く

論述問題は、事前原価計算についての説明と機会原価の説明でした。これは明確に答えがイメージできたので、箇条書きによる論点下書きはしませんでした。つまりいきなり解答を書き始めました。スラスラと答えが書けましたので、比較的早く解き終わり、解き終わった時点で残り8分くらいありました。

8分かけて解答転記ミスや計算間違いを探しました。その作業が終わった頃に「解答を止めてください」という声が響き、約100日に及ぶ建設業経理士1級の試験期間が終わりました。

ちなみに原価計算の計算用紙はこんな感じになりました

帰宅

非常に頭が疲れました。そして、どの科目も全然時間が足りませんでした。私は結構問題を解くのが早いタイプで他の資格試験では早めに問題を解いてしまって退出するタイプなのですが、今回に関しては3科目ともギリギリでした。今後受験される方は時間が足りない試験であるということを十分に念頭に置いてしっかりと早く解く対策をすると良いと思います。

疲労で頭がぼ~としていたので、大型商業施設でプラプラしてリフレッシュして帰りました。
家に帰ると19:00頃でした。ビールを飲みながら、夕食を食べました。今日の問題用紙を見直して総括しようと思いましたが、しばらく試験のことは考えたくない気分でしたので、テレビを見てぼーっとしていました。23:00頃にふと解答速報が出ているのではないかと思い、googleで検索してみると解答速報と予想配点を既に掲載している専門学校のwebページがありましたので、自己採点をざっくりとしてみました。
財務諸表論:7割5分
財務分析:7割
原価計算:7割5分
でした。

論述の採点が甘いかどうかで、合否が分かれそうです。巨大掲示板で、この試験は論述の採点が甘いことが書かれており、また毎年各科目の合格率が20%強になっているのは得点調整が行われていることに他ならないという書き込みもありましたので、勝手に大丈夫かなと安堵していました。

いずれにせよ、真相はわかりませんし、約2ヶ月後でなければ結果は出ませんので、気持ちを切り替えて他の試験の勉強をすることにしました。

合格発表

会社に受験票を持って行って、合格発表予定時間の10時になる少し前に合格発表掲載webページを開きましたが、少し前でも合格発表がされていました。大変嬉しかったです。いや嬉しいというよりも、もう勉強しなくて良いという思いのほうが強かったです。

試験には合格しましたが、まだまだ知識的に不十分でないところが多いですので、これからも自己研鑽をして教科書的な知識と実務の連携に力を入れたいと思います。

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