記憶術①~マインドマップ~

具体的な勉強法

最初の記憶術の紹介です。
『マインドマップ』とはトニー・ブザンというイギリスの人が発明した頭脳地図のことです。頭脳地図といわれてもイメージしにくいと思うのですが、このようなものです。


中心概念(テーマ)を真ん中に書いて、そこから木が枝を伸ばすように関連した概念(テーマ)を書いていくことで、論理脳を司る左脳を使い、色や絵、図を使うことでイメージ脳を司る右脳を使う、脳全体を使った全脳活性化ノート術です。

ちなみに上のマインドマップは「cacoo」というweb上で図や簡単な画像を簡単に作れるwebサイトのサービスに関するマインドマップですが、英語を使用して書かなければならないという決まりはありません。

また、3パターンありますが、こう書かなければならないという決まりもありません。

書いた本人が「よくアイデアが出てきた」とか「きれいにまとまった」と思えるマインドマップが良いマインドマップです。

彼の著書 邦題:『人生に奇跡を起こすノート術』(原題:『The Mind Map Book』)では、アイデアを引き出すときのツールとしての紹介にページを多くさいていましたが、それだけにとどまらず勉強する時にもマインドマップでノートを取ると覚えやすいというように紹介されていました。

マインドマップを知ってから、凄く試験勉強のパフォーマンスが向上したのは事実ですし、社会人となって仕事をしている今でもマインドマップを使って考えを整理したりして資料を作ったりしています。マインドマップを知ることができて本当に良かったと思っています。

実際にマインドマップを書くと覚えやすいかどうかは、私自身の体験の感想では微妙でした。結構きれいに書くと時間がかかるので費用対効果の面で他の覚え方の方が早いかもと思ったこと。

また、本当に覚えているかチェックする仕組みがないので問題集を解いている時やテスト中に思い出せないということが起こるかもしれません。想起訓練ができないツールではあります。

とはいえ、このマインドマップが合うという人もいるかもしれませんし、マインドマップは記憶の技法ですので以下に書き方を紹介します。

書く時の注意点
①できれば白紙の紙を用意して横向きにする
②アイデアを派生させたい又は考えをまとめたい又は記憶したいと思うことのテーマを白紙の中心に書く(右脳を活性化させる為、できれば絵を用いて、できれば色を使って書いたほうが良い。)
③中心に書いたテーマから、放射線状に派生するアイデアや記憶したい単語を書き込んでいく。
④アイデアや記憶したい単語を派生させる時は中心に近いほうから大項目→中項目→小項目と徐々に細分化させる形式が基本形(あくまで基本形なので、これにとらわれる必要は無い。自由に書くことが大事)
⑤環境が良い場所で書く(静か、嫌な匂いが無い、高すぎず低すぎない机と椅子)
⑥こう書いてはいけない等ととらわれず、気持ちを自由に書く

1997年のトニー・ブザン著、邦題:『頭が良くなる本』(原題:Use your head)では、マインドマップを書いているときの中心テーマや枝は立体的な縁取りを入れると良いという記述がありましたが、2000年台に発刊された『人生に奇跡を起こすノート術』や『新版 ザ・マインドマップ』(いずれも原題: The Mind Map Book)では立体的な縁取りを入れるという記述はありませんでした。その代わり絵を入れることを薦めています。

このマインドマップが勉強に役立つのは記憶するときというよりも、断片的に入ってきた知識を体系的にまとめるときだと思います。

またインプット時だけでなくアウトプット時にも役立つでしょう。具体的には、小論文や社会科目の400字~600字程度の論述問題を記述する時。また、資格試験でA4数枚程度の大ボリュームの論述問題を解答する際にも有用です。

上の例で示したようにカラフルで絵をふんだんに取り入れたものではなく、5分以内で書けるような鉛筆だけで書ける“速射マインドマップ”で十分です。それでも論述を書き始める前にマインドマップを書いておくだけで、記述漏れが極端に少なくなり、構成がしっかりすると共に機知に富んだアイデアも盛り込めるでしょう。

例えば、世界史の論述問題で「フランス革命が始まった背景を記述せよ」という問題が出た場合、速射マインドマップではこのように書きます。

右上の方の余白にマインドマップ本来の書き方ではない、三角形の図が入っていますが、マインドマップを書きながら思い出した世界史の時間に教えてもらった図であり、論述に活かせると思って書きました。

中心概念から枝を伸ばすということにとらわれすぎず、自分のオリジナルの書き方も加えながら自由に書いた方が良いと思います。

試験勉強の強い味方“マインドマップ”の紹介でした。

この記事以外にも記憶術の記事があります。よろしければ参照下さい。
記憶術②~スペースドリハーサル法~

記憶術③~頭文字法~

記憶術④~ゴロ合わせ(語呂合わせ)法~

記憶術⑤~既知関連付け法(基礎結合法)~

記憶術⑥~連鎖法(連想結合法)~

記憶術⑦~エラーレス学習~

記憶術⑧~色塗り法~

記憶術⑨~曲乗せ法~

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