受験生の年間勉強計画~基本編~

1年以上のスパンを意識して、計画的に勉強を行うのは多くの人の場合、中学3年生の高校受験か、高校3年生の大学受験が初めての機会ではないかと思います。
ここでは、高校3年生の大学受験を例に、勉強計画を紹介していきます。

まずは以下の大まかな骨組みから

ここでは、高校3年の4月1日に、受験生としての計画をしたと仮定してスケジュール表を示しています。

4月

まず4月ですが1ヶ月ほどかけて志望校の過去問を研究します。
過去問は10年分は手に入れたいところです。

手に入れた過去問のうち直近3年分を除いた7年分を使って過去問分析と過去問記憶をしていきます。

どんな、傾向の問題が出ていて、問題ごとのボリュームがどれくらいで、レベル的にはどこまで問われているのか、などを意識して分析していきます。

そして、解答を見ながら、その問題を勉強し解けるようにしていきます。2回から5回ほど解き直して下さい。スケジュール表には2回としていますが、最低限の回数と考えてください。今後約1年でその問題に出会った時、「〇年の大問〇に出ていたやつだな。」とわかるくらい頭に入れていってください。

まだ、勉強していない高3生の分野もありますので、とけないところでも、できるだけ解説などを読み込み、把握できるところだけでも把握します。

この過去問を覚えるというスタートダッシュが後々効いてきます。いまから受験勉強という大きな洞窟を探検する前に良く灯るランプを手に入れたようなものです。他の人には見えていない洞窟の出口の明かりが見えているようなものです。

あと、これは私の経験則からのスタンスなのですが、受験直前の年末頃になるまで志望校をはっきりと決めずに漠然と勉強をして、年末頃のテスト判定によって、その時点の実力で行ける所を受験するという勉強方法ではなくて、高3のの4月に「ここに行きたい」という大学、学部を決めて、そこにいけるための勉強を逆算して行うという勉強方法がいいと思っています。

その理由は目的意識や、モチベーション、逆境に陥った時の底力が変わってくるからです。漠然と勉強するよりも力強い1年をおくることができます。

高3の4月では〇〇大学の〇〇学部を第一志望としたけれど、成績が伸びたら、目標を上げて△△大学の△△学部に行きたいという場合は、夏までに猛烈な勢いで勉強して、早回しで実力を上げるといいと思います。

8月末

8月末に模試があります。「夏を制するものは受験を制す」と言われる夏の習熟度を測る為の模試です。ここでA判定を出すのが受験生上半期の目標です。

A判定というのは「過年度の模試と本試験の結果の関連性をを追跡した調査では約8割の人が合格するレベル」という判定です。
志望校の定員の約8割はA判定を取った人達で埋まると考えてください。この時期、理想はA判定、最低でもB判定は欲しいものです。
上半期の勉強はこの8月末の模試で最大瞬間風速を吹かすことを意識して行ってください。

9月~12月

この時期は自分の苦手分野の克服や反復が足りない分野の学習を集中的に行います。

この時期に活躍するのが、4月に手を付けなかった志望校の直近3ヵ年分の過去問です。1ヶ月に1度1年分を解いてみて、1ヶ月間の自分の習熟度をチェックします。正しい方向性で勉強出来ていれば、得点力が伸びているはずで、何か方法論ややる分野がおかしければ得点力が伸びていない結果になるはずです。(難易度は極端に大きな変化がないという前提)これを過去問サンドイッチ式勉強法と言います。

翌1月

年が明けたら、予備校の予想問題や、市販される予想問題等実力テスト的な問題を解いては復習し、マスターする。まだよく理解できていない分野を見つけたら、そこを集中的に勉強し直す等の最終的なメンテナンスを行います。
また、今まで学習してきた問題集、ノート、まとめ、等を見直して記憶の保持を行います。

翌2月

最後の大詰めです。1番本試験が集中する月です。この時期に新しい問題や新しい記憶を詰め込まないほうがいいと思います。今までやってきた、問題集、ノート、まとめ、その他資料を見直して、記憶の保持を図りつつ、「自分はこれだけやってきたんだ」という自信をつけるといいでしょう。

最後に

このスケジュールは基本であり、高校3年4月に受験を意識したという前提に記載されたいわば理想のスケジュールです。実際には夏休み前に受験を強く意識したり、思ったとおりに勉強をこなせず、8月末の模試でA又はB判定が取れなかったりと理想どおりに行かないことだらけだと思います。
そんなときに立て直す基準となるのがこういった基本的なスケジュールとなりますので、自分オリジナルのスケジュールを作る際に参考にしてみてください。

また、このスケジュールは大学受験のみならず、高校受験や資格試験にも応用できます。
要点は
・早回しに仕上げること
・A判定を安定して取れる実力を練り上げること
です。
以上2点を頭に入れて頑張って下さい。

本気になったとある受験生の一日 休日編 ~慶應・早稲田に行くならこれくらい勉強しなきゃ~

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