工事もするよ ビルメンテナンス

工事

ビルメン業務のメインはビル管理です。常駐物件や巡回物件等管理方法に違いはあれど、ビルの保全管理が主業務です。

しかし、ビルの保全管理には日々経年劣化してゆく建物の修繕が必要です。ビルメンの日常業務でできる軽微な補修だけでは建物の劣化を防ぐことはできません。防水工事や外壁改修工事、ポンプの更新工事なんてビルメンの日常業務じゃ不可能ですからね。

当然の流れとして、修繕工事をオーナーに提案して発注してもらうわけですが、オーナーからメーカーや専門業者に発注する間にビルメン会社が入って元請けとして工事を請け負うことがよくあります。元請け(1次請け)として入ったビルメン会社から、さらに2次請けに発注するわけですね。

ビルメン会社が常駐している物件の修繕工事を請け負うことが多いのは、オーナー会社とビルメン会社の双方にメリットがあるからです。

オーナー会社のメリット

常駐しているビルメン会社に工事を発注することで、工事トラブルが少なくなり安心できる

工事にはなんらかのトラブルがつきものです。
例えば「ビルメン会社が元請けとして請け負っていない施工体制でパッケージ空調機の更新工事をしていたときに竣工図面どおりのグループごとに室内機の撤去工事をしていたら、工事対象以外の室内機グループも止まってしまって、テナントからクレームが出た。」ということがあります。

なぜそうなったかというと、竣工時からいろんなテナントが間借りを繰り返す中で途中で室内機のグループ変更があったんですね。さらには、間違って工事対象グループ以外のグループの室内機を1台でも停止させるとその停止したグループの室内機も全部止まるということを現場立会者が知らなかったことが原因ということでした。

工事施工前の施工説明会議で現場監督には説明していたものの、現場立会者の耳には入っていなかったんですね。

このように、あまりその物件のことを知らない業者が工事をすると思わぬトラブルが発生するということがあります。物件オーナーはトラブルが無いことに越したことは無いので、ビルメン会社を元請けとして発注するというわけです。

もちろん、常に現場のビルメンが施工責任者になるわけではありません。大事なのはビルメンとして現場に常駐している会社が元請けになることですから、工事専門の部署が応援としてやってきて工事を請け負うこともあります。現場スタッフと工事専門部署という違いはあるものの、同じ会社なので密に連携取れますよねという期待を込めてオーナーは工事を発注してくれることが多いです。

ビルメン会社のメリット

修繕工事を請け負うことで賞与(ボーナス)を支給する(貰える)余地ができる

ビルメン会社はその物件の管理業務を受けることで売り上げを上げているわけですが、多くのビルメンは採算ぎりぎりまで価格を落として業務を受注していますので、賞与を支給する余地は無いところがほとんどです。独立系は数万円の寸志というところもあります。

そういった利益の状況で、修繕工事というのは業績向上につながる臨時収益なんですね。賞与の元に成り得る利益です。

オーナー会社にもビルメン会社にも双方メリットがあるので、ビルメン会社が元請けとして修繕工事を受注することが多いんですね。

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