パレートの法則と学習への応用

勉強に役立つ知識

イタリアの経済学者ヴィルフ・パレートは、経済において全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという説を展開しました。

この説は、多くの人の理解と共感を受け、経済以外にも自然現象や社会現象等様々な事例に当てはめられることが多くなっています。

今では「全体の数値の大部分」は8割(つまり「全体の数値の一部」は2割)、「全体を構成するうちの一部の要素」は2割(つまり「全体を構成するうちの大部分」は8割)と一般的に考えられています。

例としては
・ビジネスにおいて、売り上げの8割は全顧客の2割が生み出している。よって売り上げを伸ばすためには2割の顧客に対するサービスを強化すべきである。
・商品の売り上げの8割は、全商品銘柄のうちの2割で生み出している。
・仕事の成果の8割は費やした時間全体のうちの2割で生み出している。
・所得税の8割は課税対象者の2割が担っている。
等が挙げられます。

これが勉強にどう関係してくるのかというというと、勉強にもパレートの法則が当てはまる為、より効率的な勉強をする上で役に立つのです。

勉強におけるパレートの法則とは

「試験に出る要点・重要箇所の8割は、勉強対象の2割である」

というものです。
図解としてはこのようなイメージ

このことから二つの考え方が導き出せます。
①問題集に答えを書き込み、問題集を参考書として反復すると効率的である。
(参考例)

②ある程度学習が進んだ段階では反復学習の効率を上げる為には、要点、レジュメ、まとめ等、教科書のようにボリュームが大きくなくエッセンスが凝縮されたような教材を使用すると良い
(参考例)

ということです。

社会の教科書等このパレートの法則が如実にわかるのですが、歴史の教科書をどこでもよいので開けてみて、その見開き左右両ページを見てみると、黒太文字の重要語句がいくつかあるはずです。本当に重要なのはその黒太文字の語句や、歴史上の出来事の因果関係を表した説明だったりします。その他の文章はそれらを補足説明するだけの文章なので、3回読んでしまって、頭の中に入れてしまったら、それほど頻繁に復習する必要が無い箇所です。

将来的に歴史学者のなるのであれば、その分も含めて、何度も何度も教科書を隅々まで読む必要があると思いますが、試験を受ける上での目標は得点獲得と試験合格ですので、効率的な方法を選択しましょう。教科書の隅から隅まで何度も何度も読む時間と労力を、苦手科目や分野の克服であったり、頻出分野で得点につながりやすい箇所の勉強に使った方が賢明です。

数学の教科書に置いても、一つの定理や公式を説明するために何ページも使って、長々と原理や背景を説明していますが、実際に試験で使うのは定理や公式であったり、小さな小問形式の例題の考え方であったりします。やはりここでも試験で直接使うのは教科書に記載している2割くらいであり、残りの8割は2割を説明する為のものである為、考え方を理解した後は復習頻は多くなくていいはずです。その分他の科目や分野の勉強をして得点力を上げましょう。

パレートの法則を知り、学習に強弱を付け、効率化を図りましょう。

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コメント

  1. […] 出典:From West New […]

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